札幌市教委の研究開発事業―新聞等活用授業の研究スタート　課題探究的学習の充実へ　実践研究会で授業効果を検証

（市町村 2016-07-06付）

　札幌市教委は、本年度から札幌市研究開発事業「新聞等を効果的に活用した授業の在り方」にかかる実践研究を行っている。学ぶ力の育成に向けて実施するもの。市教委を事務局とした実践研究会において、研究授業を実施するなどし、研究を進めていく。

　札幌市学校教育の重点では、知・徳・体の調和のとれた育ちとして学ぶ力の育成を掲げており、学ぶ力を高めていくためには児童生徒が自ら疑問や課題をもち、主体的に解決する課題探究的な学習を取り入れた授業の充実を図ることが重要としている。

　市教委では、課題探究的な学習と身の回りの情報から課題を発見するといった情報活用能力には大きな関連があるととらえている。その上で、情報活用能力の育みを視点として、自ら疑問や課題をもって主体的に解決する授業の在り方を探究し充実を図ることは、学ぶ力の育成に大きな意味をもつと考えた。

　また、二十七年度全国学力・学習状況調査の札幌市の分析結果から、グラフや資料から必要な情報を読み取ることなどが課題として上がっている。このような状況を踏まえ、情報活用能力の育みに視点を置いて、新聞等を効果的に活用した授業の在り方を研究することとした。

　実践研究では、校長や教諭等で構成される実践研究会を設置。教科の特性や教科間、異校種間の関連性を生かした指導方法について明らかにする。また、新聞等を活用した教材や指導方法等について、児童生徒への効果を検証するなど研究を進める。

　今後は、研究授業の方向性を確認するほか、指導案を検討。研究授業を行い、課題や成果などを検証していく。

(市町村 2016-07-06付)