札幌市新琴似北小「実践を確かめる会」　指導改善へ成果共有　１３の授業公開、研究討議通し

（学校 2016-07-11付）

１年２組の算数授業

　札幌市立新琴似北小学校（小笠原啓之校長）は六日、実践を確かめる会を開催した。十三クラスの授業を公開したほか、分科会別に研究討議を実施。これからの授業の在り方について協議した。

　研究主題を「進んで学びをつなげる子ども」と設定。研究の視点に、「問いを生む単元構成」「協働的な学習の場の設定と教師のかかわり」の二点を据え、指導法の改善を目指している。

　二十四年度からは、①協働的な学習の場を設定した授業②児童の発達段階に応じた学び方を提示した指導③六年間を見通した学び合う子どもの姿を共通理解すること―の三点を具体的な取組として研究してきた。

　当日、十三クラスで授業を公開。そのうち、一年二組（児童数三〇人）の算数「くらべかた～ながさくらべ」は古川優子教諭が指導した＝写真＝。

　本時は三時間扱いの二時間目。古川教諭は「全体交流を通して間接比較で長さの比べ方に気づくことができるようになること」および「長さを比べる方法を理解し、協力して測ることができるようになること」を目標に設定した。

　本時までに、児童は端をそろえたり、二つ並べたりするといった方法で長さが比べられることを学習している。

　冒頭、古川教諭は子どもたちに粘土を配り、誰が一番細長く伸ばせるかを競わせた。班の中でチャンピオンを決めたあと、ほかの班との比較を提案。粘土を前に持ってくるよう誘導することで、「動かすと切れてしまう」という状況では並べて端をそろえることができないことに気づかせた。

　そこで、「どうしたら長さを比べられるかな？」と問題提起。前回の振り返りから「ものを使うと良さそうだね」と気づきを促した上で、班ごとに相談する時間をとった。長さを違うものに移して比べる有効性に注目させ、次回の学びにつなげた。

　このあと、各分科会に分かれて研究討議を行った。

(学校 2016-07-11付)