専門分野への興味深めて　苫小牧工業高建築科２年生が出前講座でコンサル業務学ぶ

（学校 2016-07-11付）

タナカコンサルタントが主催

　【室蘭発】苫小牧工業高校（髙橋豪校長）は六月下旬、市内で測量設計業を営む㈱タナカコンサルタント主催の出前講座に取り組んだ。建築科の二年生を対象に、同社技術二部の担当者が補償コンサルタント業務について説明。生徒たちは、普段あまり学ぶことのできない専門分野の知識を身に付けるとともに、建設業への興味関心も深めていた＝写真＝。

　この取組は、地元の学生へ建設業界に対する興味関心を喚起することが目的。業界における担い手不足等の課題改善を図るとともに、道内および地元企業への就職を促し、地域の活性化にもつなげていく。

　昨年度も、同校で出前講座を行っているが、建築科の生徒を対象に実施したのは今回が初めて。この日は最初に技術二部補償部門の瀧本幸三部長があいさつに立ち、会社概要等を説明した。

　講座では、坪井淳一補償部門次長が、国から受注した業務で行ったシイタケ栽培農家の移転補償や、権利者探索調査など、補償部門の業務事例を紹介。自身も高校生のころ、生徒たちと同じく建築科に在籍していたことを説明した上で、「今は聞き覚えがないかもしれないが、講義を通じ、こういった分野の仕事もあることを覚えてもらえれば」と話した。

　また、坪井次長は環境部門の業務内容や必要な資格、作業風景などについても、スクリーンを用いて説明。ほ場区画整理に伴う家屋調査や、工事振動の建物影響評価など、実際の業務事例も紹介した。

　最後に、ことし三月に同校土木科を卒業し、技術二部補償部門で働く尾崎好介氏が「在学中はもっと勉強を頑張り、資格の取得などにどんどんチャレンジしてほしい」などと生徒たちにエールを送った。

(学校 2016-07-11付)