課題解決へ人材育成を　市町村社会教育委員長等研開く―道社会教育委員連絡協議会

（関係団体 2016-07-12付）

１８０人が参加し、資質向上を図った

　道社会教育委員連絡協議会（大島峰夫会長）は七日から二日間、札幌市内のかでる２・７、道第二水産ビルで二十八年度第三十六回市町村社会教育委員長等研修会を開催した＝写真＝。市町村の社会教育委員長や行政の社会教育担当者など約百八十人が参加。「まちづくり・人づくりに地域ぐるみで取り組む社会教育の在り方―地域おこしの在り方と社会教育委員のかかわり」を研究主題に、講演や分科会での協議などを通して、社会教育委員としての資質向上を図った。

　研修を通して優れた実践や事例を学ぶとともに、社会教育委員一人ひとりが自分のまちのみならず、優れた取組の事例を紹介し合うなど協議を深め、社会教育委員としての資質向上を図るのが目的。

　冒頭、大島会長があいさつ。社会教育の変遷にふれながら、「社会教育の独自の取組が不透明になっている。大きな曲がり角にきている」と危機感を示した。その上で、「社会の変化、地域の崩壊などの状況の中、住んでいる地域の状況、価値について認識するための機会の提供、人と人をつなぐ触媒的な機能づくりが求められている。大きく変貌する社会の中にこそ活動のヒントがあるのではないか」と呼びかけた。

　また、「社会教育は教育の営みであり、教育は人づくりという使命がある」と強調した。

　続いて、来賓の道教委生涯教育推進局の松浦英則局長があいさつ。ことし、道社会教育委員の会議が提出した提言書をもとに、「担い手不足の深刻化、社会教育活動が厳しい状況であることなど、地域の教育力が弱っているという課題が挙がっている」とした上で、「人づくりは地域づくりと言われている。今後とも、思いやりと人のつながりを大切にしながら、地域課題の解決に向け、主体的にかかわっていける人材の育成に尽力いただきたい」と協力を要請した。

　このあと、㈱北印代表取締役社長の西本伸顕氏が「フラノマルシェとまちづくり」を演題に講演。富良野市の中心街に人の流れを呼び戻した取組を紹介した。

　分科会では、参加者が小グループに分かれ、「地域おこしの在り方と社会教育委員のかかわり」をテーマに協議を深めた。

(関係団体 2016-07-12付)