昇任者確保へ人材育成を 永井会長あいさつ概要
(関係団体 2016-07-13付)

 道公立学校事務長会二十八年度第一回理事研究協議会における永井進会長=写真=のあいさつ概要はつぎのとおり。

          ◇          ◇          ◇

 新体制がスタートして一ヵ月余りが過ぎ、本部各部では、本年度の事業の具体的な取組について検討してきたところである。本日は、積極的な審議をいただき、活動をより充実させたいと考えているのでよろしくお願いする。

 さて、当面する課題についてであるが、まず、就学支援金についてである。

 本年度、全日制では全学年が対象となり、三年目でノウハウが備わっているとはいえ、業務量の増加に対応するため、事務長の指揮のもと、組織として様々な取組をしていただいていると推察する。事務室の負担軽減策として、賃金措置、支援室による認定通知等を要望し、一部試行という形で予算措置がされた。現状を分析し、皆さんから意見を聞きながら次年度に向け検討していく考えである。

 続いて、人材の確保である。

 本年度、五月の事務長会議において、総務課人事グループ主幹から二十九年度当初人事について、定年退職者が二十九人。事務局主査からの事務長昇任が望めない状況から、事務主任からの昇任者について、本年度の二十一人を上回る数を確保したいとの話があった。

 すでに、昇任選考の通知があり、今後、対象職員の面談も実施されるが、「事務長昇任選考要領」が改正され、事務主任の経験年数、学校数等の要件が見直され、経験が少ない事務主任が昇任することも可能となり、より人材の育成が重要となっていると感じている。

 昨年もこの場で話したが、人材育成は、即効性が期待できる方策がないのも現実であり、日々の業務の中で事務長が行う部下職員への指導等に頼らざるを得ないのもまた現実である。一人でも多くの人が事務長、事務主任に昇任できるように、職務に関連する能力を備えていただきたいと考えている。

 つぎに、ストレスチェックについてである。

 二十七年十二月一日施行の改正労働安全衛生法に基づき、本年度からストレスチェックが実施される。管理職として、衛生委員会の一員としてスムーズな実施に向け力添えをお願いする。また、私自身、道教委の総括安全衛生委員会のメンバーでもあるので、実施の過程等で問題があったら知らせていただきたい。

 最後に、事務改善についてである。

 道立学校運営支援室が設置され、学校事務、教職員事務センターとの間で業務分担が図られるとともに、事務室定数が削減された。その当時に比べ、ソフトウエア資産管理、就学支援金・奨学給付金等の事務処理が加わり、事務室の多忙感は増していると考えている。

 ここ数年、事務改善をテーマに各支部においても議論いただいてきたところである。それらの議論を総括する意味で、現在の業務分担を見直し、事務室の考える事務改善というか業務分担を提案すべきではないかと考えているので、協議事項の中で意見をお願いする。

 全国の事務長会の活動であるが、静岡県、愛知県、岐阜県、石川県、長野県、山口県、広島市の七県市が休会。地区レベルでは、東海地区が活動停止で解散状態になっている。そんな中、本道は活動が盛んな地域と認識されているが、毎年三十人ほど退職していく中で、いつかは本道も、という不安もある。

 新たに事務長になる方々にも、事務長会は単なる調査・研究団体にとどまるのではなく、管理職員の団体として、学校における様々な課題について会員の意見を聞き、検討し、行政機関をはじめとする関係機関と意見交換し、提言・要望を行い、ともに連携して学校運営が円滑に進むよう努めていくという役割を共通認識としてもっていただくことが重要と考えている。

 本部としても、事務長会が会員の皆さんに身近に感じていただけるよう、できるだけ多くの情報を発信していきたいと考えているので、今後とも、支援と協力をよろしくお願い申し上げる。

(関係団体 2016-07-13付)

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