戻り人事2年終了校校長、本人に対する調査―道小「広域人事調査の集計と考察」から⑤ 実践の幅、視野の広がりにつながる(関係団体 2016-07-14付)
【戻り人事2年終了校校長、本人に対する調査】
▼広域人事戻り教員の活躍ぶりについて(校長)
▽「授業力の向上」が八五%と最も多く、「学力の向上」六九%、「職場仲間」と「教育課程改善」がともに六二%と続いた
▼広域人事制度に参加する前と後での自分自身の変化(本人)
▽表参照
▼どのような変化があったか(本人)
▽校長への調査と同様、「授業力の向上」「職場仲間」「学力の向上」などを示す結果となった
【分析】
広域人事を経験して戻った管内の学校で二年が経過し、さらに学校に貢献し、活躍し続けている様子がうかがえる
▽特に、「授業力の向上」「学力の向上」「教育課程改善」「仲間との交流」について学校全体をけん引しよい影響を与えている
▽また、本人自身も授業力の向上を感じ、その力を生かし、学力向上等に向けて職場の仲間とともに積極的に取り組んでいる
【広域人事制度のよさについて】
▼異動教員にとって
▽異なる環境や状況での今までにない経験が、新たな気づきや意欲の向上、自己目標の設定につながり、実践の幅や視野を広げることができる(教師力、人間力の向上)
▽元の管内に戻った際、学びの還流によって、成果の普及ができる
▼対象校、各地区にとって
▽他管内の教育状況(ミドルリーダーが中心となって学校運営を行っているなど)を知ることがよい刺激となって、職員の意識改革や意欲の向上につながる
▽異動してくる教員の資質・能力の問題や広域人事制度のための人事になっていないか、という意見もある
【広域人事制度の今後の課題について】
▼異動教員にとって
▽引っ越しや単身赴任に伴う金銭面での負担や、全く知らない新しい土地で勤務する苦労は小さいものではない。経済的・精神的なサポートをさらに充実し、安心して生活できる環境づくりを進める
▽制度の趣旨や何を期待されて異動してきたのかを十分に理解する
▽年限等について、希望に配慮して柔軟に制度を運用する
▼対象校、各地区にとって
▽期限が限られているため、三年間をどのように過ごさせ、どのような力を付けさせるのか、受け入れ校のビジョンが求められる
▽異動者のミッションについての事前の情報把握と受け入れ校の状況とのマッチングが一層望まれる
▽進んで希望する者が少なく、学校で欠かせない人材を異動させるのも学校にとって厳しい状況が多いことから、制度のねらいに沿った人材派遣が難しい
【広域人事制度に対する要望(改善点)について】
▽異動教員、対象校のメリットを明確にし、意欲的な人事交流がさらに進むことが望まれる
▽期間、受け入れ体制、管内の組み合わせ等について、効果的に進められるよう弾力的な運用が望まれる
▽異動教員とその家族の負担を軽減する支援等の取組、対策が必要である
▽期間が終了して戻る際の待遇措置を明確にする
▽この制度が効果的に実施されるよう、異動先と異動元の管理職の情報共有、異動者同士の交流の場の設定など、情報共有も考えられる
▽校長に対する説明会、教育局(市町村教委)との意見交流の場を設定し、この制度が有効に進むよう改善を図る
(関係団体 2016-07-14付)
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