市町村教育委員研修会　個々の力をつなげて広げ　道教委の鶴羽委員が講話

（関係団体 2016-07-13付）

「学校訪問の見方と教育委員の役割」をテーマに講話

　第五十三回道市町村教育委員研修会（七日、札幌市教育文化会館）では、道教委の鶴羽佳子委員＝写真＝が「学校訪問の見方と教育委員の役割」をテーマに講話した。「北海道の子どもたちのために、教育委員として一人ひとりができることをやって、それをつなげて広げていくことが大切」と呼びかけた。

　鶴羽委員は、学校訪問の見方として、①整理整頓②適切なノート指導③授業に必要なものだけを机の上に④美しく分かりやすい板書⑤立腰、姿勢がよい⑥子どもたちの集中力を妨げない美しい掲示―がなされているかどうかを、ポイントに挙げた。「学校全体で一人の先生を、特に新任の先生を育てようという姿勢がある学校は、どのクラスにいっても、授業や姿勢がきちんとしている」と指摘し、「校長がリーダーシップを発揮して、すべての先生が指導力をもち、すべての子どもたちにしっかりとした授業を保障できるよう熱意をもって取り組んで」と求めた。

　また、「教師の声かけによって、子どもたちの授業への集中力が高まる」と強調。「分からないことを、分かるようにしてあげるためヒントを出しながら、導いていく。子どもたちから出てきた意見を受け止め、間違っていたとしても“面白い意見だね”とか、“そういう意見もあるよね”とか、肯定的な語彙で応えることが大切」「子どもたちの集中力を保つため、メリハリのある声かけが必要」と説明。

　さらに、こうしたことができているクラスの子どもたちは「瞳がキラキラと輝いている」とし、「頑張って授業に臨んだご褒美が子どもたちのキラキラとした瞳と笑顔であり、教師は素晴らしい仕事」と話した。

　教育委員として取り組んできたことを、「発言する」「勉強する」「現場を見る」「専門分野で役に立つ」の四つの項目から具体的に紹介。話し方の出前授業や商業高校でのビジネスマナー講習、行事のあいさつでは自分の言葉で思いを伝えることなど挙げた。

　最後に、「私たちの気持ちは一つ。北海道の子どもたちのために、教育委員として何ができるのか。教育委員として一人ひとりができることをやって、それをつなげて広げていくことが大切」と呼びかけた。

(関係団体 2016-07-13付)