学びの意欲、地域が支える　小・中対象の数学検定費用を負担―釧路ロータリークラブ

（関係団体 2016-07-19付）

　【釧路発】釧路ロータリークラブ（木下正明会長）は、新たに日本数学検定協会の「実用数学技能検定」を受ける釧路市内の子どもたちの検定料を負担する。同クラブ八十周年記念事業の一環で、七月上旬に木下会長が蝦名大也釧路市長に目録を寄贈した。同協会によると、民間団体が地域の子どもたちを対象に検定料を負担するのは全国でも初めてだという。

　同検定は、数学・算数の実用的な技能（計算・作図・表現・測定・整理・統計・証明）を測る記述式の検定で、全国レベルの実力・絶対評価システム。

　一級から五級までが「数学検定」、六級から十一級、かず・かたち検定を「算数検定」となっている。

　昨年度は釧路市内の中学生四百人、小学生五十人ほどが受検した。同クラブでは、釧路市内の児童生徒の受検者数が少ないことと、全国学力・学習状況調査における算数、数学の結果が全国平均を下回っていることから、釧路市内の小・中学生の二五％に当たる三千人を対象に検定料を負担することとした。

　受検の受付は各校で行い、八月末から順次、小・中学校で実施していく。

　木下会長は「算数、数学への学習意欲を高めるとともに、検定を通して自己の成長を確かめてほしい。今後三年間は全額負担ではなくても続けたい」と述べていた。

　釧路市教委は「検定など目標をもって取り組むことで向上意識が生まれる。多くの子が受検できる機会なので有効活用したい」とと述べ、算数、数学好きの子どもたちが増えることに期待している。

(関係団体 2016-07-19付)