第1回不登校対策連絡会議開く―札幌市教委 段階に応じた対応不可欠 年間計画書の変更点など確認(市町村 2016-07-20付)
札幌市内の小・中学校、中等教育学校の教頭、担当教諭が出席
札幌市教委は十四日、札幌市内のちえりあで二十八年度第一回不登校対策連絡会議を開催した=写真=。市内小・中学校および中等教育学校の教頭や担当教諭が出席。不登校の未然防止に向け、初期対応や長期化したケースなど、段階に応じた取組を交流し、対策の充実を図った。
札幌市における全児童生徒数に占める不登校児童生徒数の割合が、全国の数値を上回るなどの状況にあり、不登校への対応が喫緊の課題となっている。
市教委では例年、年度初めに、各学校に対して不登校対策年間計画書の提出を求めており、こうした状況を踏まえ、本年度から計画書の様式を一部変更。未然防止や初期対応、長期化した場合の対応などあらゆるケースを想定し、具体的な支援策を記載するよう求めるなどして、不登校対策に取り組んでいる。
また、市教委と各学校が共通の認識に立ち、不登校の未然防止に重点を置いた支援・指導の充実を図るため、同会議を実施。この日午前中は東区・南区・清田区・白石区・厚別区の担当者が、午後は中央区・西区・北区・豊平区・手稲区の担当者がそれぞれ出席した。
全体会の冒頭、和田悦明児童生徒担当部長があいさつ。市の不登校の現状にふれ、「子どもたち一人ひとりの将来における社会的自立につながるよう、継続的に一貫した支援を行う観点から、小・中学校が連携して取り組むことが必要不可欠」と述べた。
また、不登校には様々な要因や背景があることから、学校のみならずスクールカウンセラーなどの専門的人材や関係機関と連携することの重要性を強調。「それぞれの役割を明確にするとともに、チームとして機能させながら本人や保護者に適切な支援をしてほしい」と呼びかけた。
続いて、教育相談担当課の太田大輔教育相談担当係長が、不登校の概要や取組について説明した。
不登校の継続理由・実態については、初期段階や長期化した際など、不登校の段階によって変わることを提示。「適切な実態把握が必要で、段階に応じてどのように働きかけるか、計画的・組織的に対応しないと不登校を解決することができない」と話し、計画書の変更点などを示した。
また、不登校支援施設として市内六ヵ所にある相談指導教室と教育支援センターを紹介。活用についての注意点等を説明した。
このあと、交流会を実施。中学校区ごとに分かれ、二十八年度不登校対策年間計画書をもとに、「段階に応じた具体的な対応」「中学一年生の入学後の状況」について交流した。
(市町村 2016-07-20付)
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