札幌市教委が子ども理解にかかわる研修会　学校を１つのチームとして　管理職がいじめ防止等へ研鑚

（市町村 2016-07-15付）

園内・校内体制の一層の充実を図ろうと開催

　札幌市教委は十二日、市内のちえりあで二十八年度子ども理解にかかわる研修会を開催した＝写真＝。全市立学校・園の管理職が出席。市教委のいじめ対策・自殺予防事業の取組説明や講演を通して、組織全体で問題に取り組んでいくことを確認した。

　同会は市教委と札幌こころのセンターの共催で開催したもの。教職員一人ひとりがゲートキーパーとしての基礎的な素養を身に付けるほか、保護者や地域、関係機関と連携しながら問題に対応できるよう、園内・校内体制の一層の充実を図ることを目指している。

　はじめに和田悦明児童生徒担当部長がいじめ対策・自殺予防事業の取組について説明。本年度、札幌市教委が策定した「札幌市いじめの防止等のための基本的な方針」にふれた上で、いじめへの対応について、「子ども理解に基づく丁寧な指導・対応のほか、気軽に相談できる体制など、学校が一つのチームとして取り組んでほしい」と呼びかけた。

　八月二十五日から九月二十三日までを「子どもの命の大切さを見つめ直す月間」に設定していることも説明。「長期休業開けは子どもの生活が不安定になりやすいことから、学校体制で子どもを注意深く見守り、相談体制を整えてほしい」と話した。

　また、市教委と北海道大学との共同研究で自殺予防教育カリキュラムの策定を行っていることを説明した。

　不登校の問題については、その要因が友達や部活、教師、勉強、家庭など複数あることにふれ、「未然防止」「初期対応」「不登校になってしまった子どもへの支援」の三点をポイントとして対応するよう求めた。

(市町村 2016-07-15付)