札幌市教委27年度フードリサイクル堆肥活用状況 9校増の168校で使用 食への関心向上、41校で給食残量減
(市町村 2016-07-15付)

 札幌市教委は、二十七年度「フードリサイクル堆肥活用校」の実施報告をまとめた。フードリサイクル堆肥を使用した小・中学校は百六十八校。二十六年度を九校上回る結果となり、「カリキュラムに位置付けることで、どの子どもも六年間を通してフードリサイクルを学び、環境に対する見方、考え方を高めていける体制づくりを行った」「例年以上に収穫ができ、子どもたちも大喜びしていた」といった成果が挙げられた。

 さっぽろ学校給食フードリサイクルは、調理くず・残食などの生ごみを堆肥化し、その堆肥を利用した作物を給食の食材にする取組。食や環境を考え、ものを大切にする子どもを育てることを目指している。

 二十七年度のリサイクル堆肥活用校は、小学校百四十一校、中学校二十七校の計百六十八校で二十六年度と比べ九校増。項目別にみると、リサイクル堆肥の活用については、「リサイクル指導のために堆肥を活用した」が六〇・一%(一〇一校)、「児童生徒と一緒に土づくりをした」が四五・八%(七七校)だった。

 取組を通しての成果は、「食べものに関して意欲・関心が高まった」が八二・一%(一三八校)と最も多く、次いで「栽培活動への意欲が高まった」が五八・三%(九八校)、「感謝の気持ちが育った」が四二・九%(七二校)、「自然環境に興味・関心が高まった」が三九・九%(六七校)となっている。

 給食の残量は、昨年度との比較において二四・四%(四一校)が減少したと回答。

 家庭や地域との連携については、「試食会・学校説明会・給食便り等でフードリサイクルについての情報提供を行った」が八二・七%(一三九校)と八割を占めた。

 また、取組の成果として、小学校では、「児童が育てた野菜を給食に使用することで、苦手な野菜を食べてみようという児童の声が聞かれたり、給食の残量が通常より少なくなる日が増えたりしている」「ただ食べるのではなく、関心をもって考えながら・思いながら食べるということが身に付いてきた」、中学校では、「例年以上に収穫ができ、子どもたちも大喜びしていた。土が良ければおいしい野菜ができると分かり、勉強になった」などと報告している。

(市町村 2016-07-15付)

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