【解説】「部活休養日」設定、3割
(解説 2016-08-01付)

 公立中学校、高校の運動部活動に「休養日」の基準を設けている教育委員会は全体の三割にとどまることが、文部科学省の初の調査で分かった。

 文科省は昨年七月、教員が子どもと向き合う時間の確保を目指し、「学校現場における業務改善のためのガイドライン」を公表。調査は公表後の取組を確認するため、主に高校を所管する四十七都道府県教委と、中学校などを所管する二十政令市教委、一千七百十五市区町村教委(熊本地震被災三町村を除く)を対象に実施。ことし三月時点の学校の改善状況を尋ねた。

 すべての都道府県、政令市の八五・〇%、市区町村の五六・八%が運動部活動指導の工夫・改善に取り組んでいると回答。具体的には、「休養日等の基準を設定」が都道府県七二・三%、政令市五五・〇%、市区町村二八・七%、「外部指導者の活用拡大のための特別な措置」が都道府県六八・一%、政令市七〇・〇%、市区町村二六・八%、「顧問の複数配置の促進」が都道府県四二・六%、政令市二〇・〇%、市区町村二五・六%。

 休養日の基準を設定している市区町村教委の割合が高かったのは、兵庫県と佐賀県の七五・〇%、続いて鹿児島県七四・四%、長崎県七一・四%など。一方、奈良県と高知県は〇%と、地域によって大きな開きがあった。北海道は一四・〇%だった。

 また、外部指導者の活用拡大のための特別な措置を講じている市区町村教委では、富山県が六六・七%で最も高く、神奈川県六三・三%、埼玉県五八・一%など。佐賀県と宮崎県は〇%と、ここでも地域差が目立った。北海道は九・〇%。

 文科省は、ガイドラインなどを踏まえ、学校現場の業務改善に取り組むよう、七月二十七日付であらためて通知した。

(解説 2016-08-01付)

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