道高校長協会商業部会が研究集会等 商業教育の充実・発展へ 研究発表、部会など通し研鑚(関係団体 2016-08-03付)
150人が参加した
道高校長協会商業部会は七月二十六・二十七日の二日間、札幌観光ブライダル・製菓専門学校で二十八年度道高校商業教育研究集会・協議会を開催した。全道各地から商業高校や商業科目を設定している高校の校長、教員など約百五十人が参加。共通主題「ビジネス教育の創造と発展」、副題「経済社会の健全で持続的な発展を担う職業人の育成を目指して」のもと、商業教育の質の向上に向け、講話や講演、研究発表、部会別研究協議などを通し、資質の向上を図った。
同研究集会・協議会は、高校における商業教育の充実・発展を図るため、当面する諸問題について研究協議し、教育課程の望ましい在り方を研究するとともに、教職員の資質向上を目的に開催している。
初日の開会式=写真=では冒頭、川眞田政夫部会長(札幌東商業高校長)があいさつ。「本道では、食と観光に対し商業教育として、どのように対応するか、各学校での先進的、先導的な取組が求められている」と指摘。本道の商業教育の成果として、「商業を学ぶ生徒たちの進路状況は就職と進学が半々。過去に難関大学などへの進学を果たした生徒もいる」と述べるとともに、昨年度、全国商業高校長協会の競技会の総合成績で全国三位に輝いたことを報告した。
その上で、「各学校、学科における商業教育のあるべき姿と質の確保・向上のため、具体的で実効性のある取組を成果としてもち帰っていただくよう、熱心な研究協議をお願いしたい」と呼びかけた。
続いて、文部科学省初等中等教育局児童生徒課産業教育振興室の西村修一教科調査官、石狩教育局の新山知邦教育支援課長、札幌市教委の引地秀美学校教育部長が来賓あいさつ。
西村教科調査官は「商業教育の原点に立ち返って、商業教育のあるべき姿を追い求めるとともに、日々の教育活動について変えるリスクにひるむことなく、変えるべきところは大胆に変えるといったことも意識しながら、“商業教育は北海道がつくり上げる”という気持ちを一つにして、素晴らしい大会にしていただきたい」、新山教育支援課長は「研究指定事業や各学校で取り組まれている実践の成果と課題を共有するなど、商業教育の一層の充実に向け、実り多い研究集会となることを期待する」、引地学校教育部長は「道内において活躍の商業を専門とする先生方が、それぞれの地域の課題を踏まえ、リーダーシップを存分に発揮され、より一層生徒たちを見守り、育てていく学びの実現に向けた教育の実践を心から期待している」などと、研究集会・協議会の成果に期待を寄せた。
このあと、道教委高校教育課産業教育指導グループの池田隆指導主事が講話。商業に関する各教科、科目の指導において、「基礎的・基本的な知識、技術の習得はもちろんだが、これを活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力等を育み、主体的に学習に取り組む態度、学習意欲を養うことが確実に実践されているのかどうか、PDCAサイクルあるいはカリキュラム・マネジメントという手法を使って、確認していくことが必要」と指摘した。
「先生方それぞれが今何ができるのか、何ができていないのか、何ができないのか、こういうことをすれば今後できるだろうということを考えてほしい。二日間、積極的な情報交換や協議を行い、本道の商業教育の一層の充実に向けた対応策を考えていただきたい」と求めた。
このあと、小樽商科大学商学部准教授・学長特別補佐(アクティブラーニング開発担当)の大津晶氏が「グローカル人材の育成を目指す小樽商科大学の多様なアクティブラーニング」をテーマに講演。アクティブ・ラーニングについて、同大の実践事例や今後の計画と展望・課題などについて、話を進めた。
午後からは、小樽商業高校、富良野緑峰高校、旭川商業高校、福島商業高校、釧路商業高校の教諭が、「地元企業をケース材料としたケースメソッドを取り入れた“ビジネス基礎”における授業展開」「学校設定科目〝国際コミュニケーション〟の取組と国際ビジネス科の在り方について」などをテーマに研究発表を行った。
二日目は、教育課程、マーケティング・ビジネス経済分野、会計分野、ビジネス情報分野、普通科・総合学科関連の各部会別協議を実施した。
(関係団体 2016-08-03付)
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