道養護教員会が十勝で研究大会開く　子の健やかな発達目指し　特別講演や分科会などで資質向上

（関係団体 2016-08-03付）

２日間にわたって開催

　【帯広発】道養護教員会（小笠原麻実子会長）は七月二十八日から二日間、ホテル日航ノースランド帯広などを会場に第四十六回道養護教員研究大会十勝大会を開催した＝写真＝。研究主題「二十一世紀を担う児童生徒の健やかな心身の発達をめざして～これからの養護教諭の職務はいかにあるべきか」のもと、特別講演や分科会などを実施。参加者は、養護教員としての資質・能力の向上を目指して研鑚を積んだ。

　同大会は、これまでの歩みを大切にしながら、日ごろの実践を通して研修を深め、学校保健の専門職としての資質向上を図るとともに、今日的課題に積極的に取り組み、学校保健の発展に寄与することを目的としている。

　研究主題に「二十一世紀を担う児童生徒の健やかな心身の発達をめざして～これからの養護教諭の職務はいかにあるべきか」を掲げ、十勝大会のテーマとして「十勝の広大な大地と青空に向かって、心を一つに、未来への継承と飛躍を」を設定した。

　開会に当たって、小笠原会長があいさつ。近年の子どもを取り巻く社会状況にふれ、「子どもたちの心身の健康にも大きな影響を与えている」と強調。その上で、「子どもたちが自らの健康課題に気づき、解決を図り、生涯を通じて、健康な生活を送るために、養護教諭としてどのように支援していくのかを考えなければならない」とし、「この二日間を、日ごろの職務に深くかかわる内容について情報交流し、学び合い、高め合う機会にしていただきたい」と呼びかけた。

　続いて、若狹富美子実行委員長が登壇し、「本日の講演や講座などを通して明日からの実践につなげていただきたい」と期待した。

　つぎに、来賓を代表して道教委の中村隆信委員と帯広市教委の八鍬祐子教育長が祝辞。中村委員は「全道の養護教諭の思いや声を反映しながら会員相互の連携を一層深めてほしい」と求めた。

　八鍬教育長は「学校保健の向上・発展、健康課題の解決に向けた新たな発見や学校保健活動を円滑に進めるための組織的な取組などへの理解を深め、より一層の活躍を」と呼びかけた。

　引き続き、永年勤続表彰を行い、四十九人に対して感謝状を贈呈。音更町立音更中学校の宮川悦子養護教諭が代表し、「これまで素晴らしい先輩に恵まれ、サークル活動、研修会などいろいろな場面で教えていただきながら日々の職務に励んだ。四十年間支えてくれた養護教員会に大変感謝している」と謝辞を述べた。

　このあと、特別講演を行い、国立モンゴル医科大学の岡崎好秀客員教授が「世界で一番聞きたい　保健指導＆健康教育論～口の中はふしぎがいっぱい」と題して講演した。

　二日目は、①望ましい保健指導・保健管理②望ましい保健室経営③組織活動における養護教諭の役割④地域に根ざした学校保健のあり方―をテーマに分科会を実施したほか、大学教授などを招いた講座を行った。

　各分科会の研究主題はつぎのとおり（カッコ内は発表支部）。

▼第一分科会＝「養護教諭がアプローチして行う健康教育の実践をめざして～学び合いから拡がる性教育の取組」（桧山）

▼第二分科会＝「子どもたちの健やかな成長のために～保小中高連携の取組から」（宗谷）

▼第三分科会＝「パワーアップ　保健室～あったらいいなこんなもの　できたらいいなこんなこと」（札幌小中）

▼第四分科会＝「自己肯定感をはぐくむ性教育をめざして～社会の中で主体的に生きる子ども」（空知）

▼第五分科会＝「特別支援教育に関わる生徒たちを、どのように支えていくか？～個別支援と校内体制の充実をめざして」（釧路）

▼第六分科会＝「救急処置～実践交流から学ぶもの」（札幌高校）

(関係団体 2016-08-03付)