全教協教育研究協議会道大会開く 定通教育充実の方策探る 全国から220人参加し研究深化(関係団体 2016-08-01付)
あいさつする黒田全教協理事長
第六十七回全国高校定時制通信制教頭・副校長協会(=全教協)教育研究協議会道大会が七月二十八日から二日間、ホテルポールスター札幌で開かれた。約二百二十人が参加し、研究主題「生徒の実態に応じた教育内容・方法の工夫・改善および定時制通信制教育の充実のための方策等について」のもと、分科会協議などを通して研究を深めた。
道大会は全教協主催、全教協道支部共催。道高校教頭・副校長会定時制通信制部会主管。
初日の開会式では、主催者を代表して、全教協の黒田正理事長があいさつ=写真=。
「定通教育は来年、節目の七十周年を迎えようとしているが、特に、夜間定時制高校を取り巻く状況は厳しいものがある。特別な支援を要したり、日本語を母語としないなど、様々な課題を抱えた生徒への対応など、課題が山積しており、定通教育の質の確保・向上に向け、対応に苦慮している」などと現状を展望した。
全教協として、「会員相互の情報交換を円滑に進め、研究調査も実践に役立つ有意義なものにしていきたい」と表明した。
また、「生徒に、豊かな心と体力を身に付けさせ、生きる力を育んでいくことが、定時制通信制教育の大きな使命であり、本大会での研究協議が、時代や社会が抱える課題に一筋の光を与え、定通教育の使命達成に大きく資するものとなることを願っている」と述べた。
同じくあいさつに立った吉田光利道大会実行委員長は「わが国の高校教育は大変重要な局面を迎えている。高校教育にかかわる課題・問題の多様化・複雑化に伴い、定通教育が果たす役割がますます大きくなっている」と述べた。
また、「様々な入学動機や学習歴をもつ生徒が多くなってきている。生徒の多様な教育的ニーズに応えるため、定通高校が地域社会と連携した〝学びの場〟〝生涯学習の場〟としての役割を今まで以上に担ってきている」と指摘。「日本全国から、定通教育に携わり、志を同じくする皆さんを迎え、生徒一人ひとりの未来のため、研究協議を深めることは意義深い」と述べた。
来賓各氏が祝辞。
そのうち、文部科学省初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室高校教育改革PT専門官の竹中千尋氏は「社会の期待と信頼に応え、教職員が一体になって、定通制の高校がもつ柔軟性、多様性を最大限に生かした教育を」と求めた。
同じく全国定時制通信制高校長会理事長の小宮山英明氏は「高校の授業改革を、定通制から始めようではないか。そのためには、皆さんが先生方に、いかに火を点けるかにかかっている」と期待を寄せた。
道教委教育長の柴田達夫氏(梶浦仁学校教育監代読)は、定通教育に寄せられる期待に応えるため、「教育課程の工夫や学習形態の改善などを通して、生徒に生涯を豊かに生きるための基礎・基本を身に付けさせることなど、きめ細かな取組を充実することが重要」と述べた。
初日は、このあと、作家の小檜山博氏が「教育と言うこと」と題して記念講演を行った。
また、①教育課程②生徒指導③管理運営④教育制度・単位制⑤通信教育―の五分科会に分かれ研究協議を行った。
二日目は、分科会、全体会を行った。
(関係団体 2016-08-01付)
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