道特別支援学校長会が夏季研　身近な地域で専門的教育を　次期基本方針見据えシンポジウム

（関係団体 2016-08-05付）

各障がい種別校長会の代表者などが意見交換

　道特別支援学校長会（五十嵐利裕会長）は一日、札幌市内のかでる２・７で二十八年度夏季研究協議会を開いた＝写真＝。「より身近な地域における専門的な特別支援教育の在り方について考える」をテーマにシンポジウムを実施した。道教委の次期「特別支援教育に関する基本方針」策定に向け、地域性と専門性をキーワードに検討。校長会として、道教委と連携して取り組んでいくことを確認した。

　夏季研では、行政説明のあと、研究協議Ⅰ（シンポジウム）、研究協議Ⅱ（部会別研究協議）、道教委教育指導監・西村泉氏の講話「今後の特別支援教育の動向を踏まえた機動的な学校経営」、研究協議Ⅲ（全体会）「人事調査の結果および道教委への要望にかかる説明・報告等」、研究協議Ⅳ（全体会）を行った。

　シンポジウムでは、道教委特別支援教育課や、視覚障がい、聴覚障がい、知的障がい、肢体不自由・病弱の各障がい種別校長会の代表者がシンポジストとして登壇。道教委の次期「特別支援教育に関する基本方針」策定に向け、「できるだけ身近な地域」における「専門性の高い教育」をキーワードに意見交換した。

　シンポジストは、「専門性を担保するため、学校としての組織づくりが必要」「軽度、中度の障がいがあり、地域の幼稚園や小学校などに通っている子どもたちへの専門的な教育が必要。そのために、特別支援学校のセンター的機能をどのように充実するかが重要」「子どもの多様性に対応できる環境が必要」「地域の特別支援学級のネットワークをつくりたい」などと述べた。

　また、参加者から、「学校のセンター的機能を発揮するための環境整備が必要」「地域の中核校となり得る専門性を向上するための教員育成の視点が必要。道教委や道立特別支援教育センターの力を借りて、それぞれの役割を果たしながら、取り組んでいかなければ」などの意見が出された。

(関係団体 2016-08-05付)