道小・道中・道公教と道教委 本道教育充実へ正面から 28年度文教施策懇談会開く(関係団体 2016-08-09付)
本道教育の目指す方向性や施策等について意見交換
道小学校長会(松井光一会長)、道中学校長会(赤岩輝雄会長)、道公立学校教頭会(森田智也会長)と道教委による二十八年度文教施策懇談会が五日、道庁別館で開かれた=写真=。ともに共通理解を図りながら、相互の連携と信頼を深めるとともに、学校経営の充実や学力・体力向上の取組など、本道教育の目指す方向や施策等について意見交換。開会に当たって赤岩会長は「我々は、今後とも本道教育の一層の充実に向けて、真正面から取り組んでいく」と思いを伝えた。柴田達夫教育長は「子どもたちに生きる力を身に付けさせ、健やかな成長を願うのは道教委も同じ。一体となって北海道教育を進めていきたい」と応じた。=詳細後日掲載=
冒頭、三者を代表してあいさつに立った赤岩会長は「この懇談会で現場の声を届け、双方向で本道教育の充実を図りたい」と述べた。また、急ピッチで進む教育改革にふれ、「改革の潮流の中にあって、時代が求める変化への準備とは、新しいものに飛びつくのではなく“すべては子どもたちのために”を合い言葉に、これまで積み上げてきた、子どもたちが分かる喜び、できる環境をつくり、日々の学習活動に夢中になる教育実践に取り組む中からみえてくるのではないか」との考えを示し、「今後も真正面から取り組んでいく」と本道教育への思いを強調した。
道教委の柴田教育長は、①学力・体力向上の取組②英語教育について③教職員の人事④教職員の服務規律の順守―の四項目について話を進めた。
①では、家庭での生活習慣の確立と一体となった学力向上に向けた一層の取組の深化を期待した。体力向上では、十月に「体力向上強調月間」を設け、子どもたちの運動習慣の定着を図る取組を進めることを示した。
②では、道内の外国人観光客の入り込み数などをもとに、「グローバル化に主体的に取り組み、次世代の子どもたちを育てていきたい」と述べ、小中高の段階での具体的目標の設定、教員の指導力の向上、道独自の英語検定の実施など、様々な取組を進めていくことを明らかにした。
③では、一般教員の広域人事、管理職の他管内交流、主幹教諭の配置拡大などを説明。「広域分散型の道内において、教育の質の維持および向上を図ることが必要」と訴えるとともに、「積極的な女性登用を進める。道内教育をけん引するような女性教員の育成を」と要請した。
④では、飲酒運転など、道民の信頼を損ねる行為が相次いだことにふれながら、「絶対にさせない、という強い気持ちで取り組んでほしい」と述べ、法令順守への意識高揚を訴えた。
最後に、「子どもたちに生きる力を身に付けさせ、健やかな成長を願うのは、道小・道中・道公教、道教委とも同じ考え。一体となって本道教育を進めていきたい」と締めくくった。
懇談会では、道小・道中・道公教から、「学力・体力向上と教育環境の条件整備」「生徒指導上の問題解決のための方策」「教頭を取り巻く現状と課題解決のための方策」などの文教施策について提言・実情説明・質問が行われた。
道教委からは、村上明寛総務政策局長、北村善春学校教育局長、岸小夜子学校教育局指導担当局長が回答し、道教委としての取組状況や課題認識、今後の方向性を示した。
文教施策懇談会終了後は各課懇談会を行い、三つの分科会を実施。「教育課程の編成・実施・評価・改善」「子どもと向き合う時間を確保するための具体策」などをテーマに協議が進められた。
(関係団体 2016-08-09付)
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