28年度道小・道中・道公教と道教委の文教施策懇談会 本道教育充実へ絆深めて 柴田教育長のあいさつ概要(関係団体 2016-08-10付)
あいさつする柴田教育長
五日に道庁別館で開かれた道小学校長会、道中学校長会、道公立学校教頭会と道教委による二十八年度文教施策懇談会における柴田達夫教育長=写真=のあいさつ概要はつぎのとおり。
◇ ◇ ◇
校長先生、教頭先生には、日ごろから本道教育の充実・発展のために尽力いただくとともに、道教委の施策の推進に当たって、特段の協力をいただいていることに感謝申し上げる。
最初に私から、本道教育推進上の課題などについて、四点申し上げる。
はじめに、学力・体力の向上についてである。
私自身、様々な仕事をしていく中で、絶対に必要なものは義務教育とあらためて思った。不足しているもの、定着していないものがあれば改善していくことが大切である。
昨年度の全国学力調査、体力調査の結果をみると、全国との差が縮まるなど改善の傾向がみられ、各学校での取組の成果が表れていると考えている。
学力については、本年度の調査結果は、各学校ができる限り早期に結果を分析、検証できるよう、例年より一週間程度早い八月十八日に提供されることから、各学校ではその趣旨を踏まえ、成果と課題を学校全体で共有し、直ちに授業改善につなげるとともに、保護者、地域住民と一体となった学力向上の取組とともに、家庭での生活環境の確立も大切であり、一体となった取組をこれまで以上に推進していただくようお願いする。
なお、道教委による結果公表については、昨年度と同様、同意が得られた市町村の結果を報告書に掲載することとしているので、皆さんの理解をお願いする。
体力については、本年度の調査が七月末で終了し、国に調査結果を提出いただいたところである。
各学校におかれては、調査の結果や各学年で取り組まれている新体力テストの結果を活用し、これまでの取組の評価および新たな目標を設定するなど、検証改善サイクルに生かすとともに、二学期以降の児童生徒の体力向上に関する取組を一層推進していただくようお願いする。
なお、本年度からの新たな取組として、毎年十月を「どさん子体力アップ強調月間」と設定し、子どもたちの運動習慣の定着に向けた取組を、学校や市町村教委と連携を図りながら推進していきたいと考えているので、少しでも子どもたちの運動習慣の定着を図る積極的な取組をお願いする。
二点目は、「英語教育の充実」についてである。
今、本道は、外国人観光客の増加や、海外との経済交流の拡大など、大きな変化に直面しており、こうした状況の中、時代を担う子どもたちが、グローバル化に主体的に取り組み、向き合うことができる力を身に付けさせ、育てていくことが必要であると考えている。もちろん、ふるさと北海道に対する誇りも育てていかなければならない。
道教委では、英語教育について、小中高それぞれの学校段階で、本道のスタンダードとなる具体的な目標を設定するとともに、目標の達成に向けて各学校段階において、子どもたちの英語力や教員の指導力の向上を図るため、今後、遠隔研修の導入を含めた教員研修の充実や、道独自の英語検定の導入、イングリッシュ・キャンプやイングリッシュ・ミーティングなど、様々な実践活動を進めていくので、理解と協力をお願いする。
三点目は、教職員の人事についてである。道教委では、「一般教員の広域人事の実施」「管理職の他管交流の推進」や、「主幹教諭の配置拡充」といった取組に加え、本年度から女性登用の拡大に向けた取組も積極的に進めていきたいと考えている。
女性登用は、男女平等参画の観点から現状を変えていく必要があるだけではなく、優秀な管理職を確保するためには、職員構成上からも必要であることから、今後、道内教育をけん引していく女性教員の計画的な育成や、管理職等への積極的な登用が重要であると考えているので、優秀な女性教員の育成について、協力をお願いするとともに、仕事と育児・介護等との両立がしやすい職場環境の整備について配慮をお願いする。
四点目は、教職員の服務規律の保持についてである。
昨年十二月に飲酒運転根絶条例が施行され、道民挙げて飲酒運転根絶に取り組んでいる中、ことし六月に、道内の小学校教頭、教員による飲酒運転が発生し、道民の信頼を大きく損なう事態となっている。
今後、二度と教職員による飲酒運転を発生させないため、教職員一人ひとりの安全運転意識を高めるよう、管理職員による指導の徹底、ならびに各学校における飲酒運転の根絶に向けた取組の推進等を「絶対にさせない」という強い気持ちで指導していただきたい。
本年度は、すでにわいせつによる免職事案が二件発生している。今後とも、より一層危機感をもって、教職員の不祥事防止に向けた効果的な取組を学校全体で進め、教職員の服務規律の保持に厳正を期すようお願いする。
最後に、本道教育の充実・発展のためには、校長会、教頭会との絆を一層深めることが重要であると考えており、引き続き皆さんと道教委との緊密な連携・協力をお願いする。
(関係団体 2016-08-10付)
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