道教委が教育委員会規則改正 指導が不適切な教員の判定 判定会議で総合的に審査
(道・道教委 2016-09-26付)

 道教委は、「指導が不適切である教員」の認定に当たり、「意見聴取会」を開いて専門家や保護者から意見聴取するとともに、「判定会議」を開き、総合的な審査を行う形に改めた。二十一日に開いた教育委員会会議で、教育委員会規則を一部改正した。

 道教委は二十年三月に、「指導が不適切である教員の指導改善研修等に関する教育委員会規則」を制定。児童生徒に対する指導が不適切である教員の指導改善を図るための研修の実施、実施後の措置などに必要な事項を定めた。

 中で、指導が不適切である教員の認定に当たり、道立学校長や市町村教委から申請のあった内容について、申請書類や事情聴取などで確認するほか、本人からも意見を聴取。その上で、「教育長が設置する審査会」を開き、教育学や医学、心理学など、児童生徒の指導に関する専門的知識を有する者、道内に居住する保護者から意見を聞くとしていた。

 今回の一部改正では、専門家などから意見聴取する「教育長が設置する審査会」を、「指導が不適切である教員の認定等に関する意見聴取会」に改めた。

 また、指導が不適切である教員に該当するか否かの認定を行うのに当たって、「指導が不適切である教員の認定等に関する判定会議」を開き、事実確認と意見聴取を踏まえ、総合的な審査を行うこととした。

 公布の日から施行する。

 道教委によると、制度導入された二十年度以降、指導が不適切である教員に認定された教員は十数人。そのうち、現場に復帰した教員が約七割、自己都合で退職した教員が約二割、小・中学校事務職員に職務換えした教員および研修中の教員が約一割となっている。

 不適切な指導の内容は、①教科に関する専門的な知識、技術などが不足しているため、学習指導を適切に行うことができない②指導方法が不適切なため、学習指導を適切に行うことができない③児童等の心を理解する能力や意欲に欠け、学級経営や生徒指導を適切に行うことができない―の大きく三つ。

 これらの教員が指導改善研修を受ける前の段階で、文部科学省の調査研究事業を活用し、該当学校に指導専門教員を加配。また、道独自事業として、道立教育研究所の事業を活用し、該当校の校長に対し、指導に課題のある教員への指導や研修内容などについて指導助言しているという。

(道・道教委 2016-09-26付)

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