北海道立図書館 90周年道立図書館まつり開催 子どもの笑顔いっぱい 2000人超す来館者で賑わう (関係団体 2016-09-28付)
子どもたちに読み聞かせを実施
大正十五(一九二六)年11月に、北海道庁立図書館(現在は北菓楼札幌本館として活用)として札幌市で開館した北海道立図書館が、ことしで九十周年を迎えた。同館では、去る七月三十~三十一日に、九十周年を記念して、これまでの図書館の歩みを振り返り、道民が楽しめる様々なイベントを開催した。
館内では、同館や本道の歴史を振り返るパネルを展示した道立図書館のあゆみ展「道民とともに、図書館とともに」や、大型えほんの展示を行った。正面玄関前では、道ブックシェアリングと協力し、リサイクル本の回収ボックス設置と道ブックシェアリングを紹介するパネルを展示。合わせて、道内市町村立図書館などへの支援に長年活用され、役目を終えた本約一千二百冊の無料配布コーナーを設置。いずれも多くの人たちで賑わっていた。
二日間で数多くのイベントを開催。
一階えほんコーナー内の学習スペースでは、読み聞かせイベント「ワクワクおはなしライブ」を開催。読み聞かせのボランティアと同館の職員が両日三回ずつ行い、いずれの回も、子どもたちや保護者が多数参加し、盛り上がっていた。
三十日のイベントを紹介すると―
「ちょこっとお見せします。mini書庫ツアー」では、三十分という短時間の中で、旧北海道庁立図書館時代から保管されている貴重資料や、特別コレクション「栗田文庫」、北海道関係の地域資料「北方資料」や雑誌・新聞のバックナンバーなどを、普段は入れない書庫を巡って紹介した。
同館研修室では、九十周年記念講演会「道立図書館が江別に移転したころ~昭和四十年代が歴史になる」を開催。元江別市情報図書館長で、『新江別市史』の編さんに当たった佐々木孝一氏を講師に迎え、当時の新聞記事などの豊富な参考資料をもとに、江別市に同館が移転してきた昭和四十二年ころの話とともに、その十年後、現在までを振り返りながら、話を進めた。
聴衆からは、「興味深い話だった」「江別市情報図書館と道立図書館のつながりが面白かった」などの感想が挙がるなど好評を博した。
正面玄関前では、移動図書館車「楽天いどうとしょかん」が来て、積載図書の閲覧と、電子書籍の閲覧体験を行った。
同事業は、東日本大震災の復興支援と教育振興を目的に福島県で運行開始し、現在は全国展開している。移動図書館車には子ども向けの本や保護者向けの実用書などが並び、電子書籍体験コーナーと合わせ、多くの人が足を止めていた。
エントランスホールでは、旧道立図書館の建物を「札幌本館」として活用している北菓楼と連携して、菓子の特別販売ブースを設置。札幌本館で限定発売している今回の目玉、チョコサンドクッキー「北海道廰立圖書館」は、午後には売り切れてしまうほど人気だった。
三十一日のイベントでは―
正面玄関前では、道立教育研究所附属理科教育センターの協力で、実験機材を満載した大型バス「サイエンスカー」が来館し、体験試乗会を行った。車内では、ドライアイスや静電気を利用した様々な実験や、3D映像の体験などを実施。整理券を配布するほど盛況だった。
また、ソーラーパネルによる太陽電池と燃料電池で動くハイブリッドカー「クワガタ号」の試乗体験などを楽しんだ。
サイエンスカー来館に合わせ、理科系の子ども向けの本を集めた「理科読おすすめ本リスト」展示も正面玄関横で行った。
一階えほんコーナーから外に出た前庭では、午前・午後の二回、「青空体験教室ペットボトルロケットを飛ばそう」を開催。ペットボトルに水を少し入れ、空気入れで圧縮して飛ばすもので、水しぶきをあげて勢いよく飛んでいくペットボトルに、子どもたちの歓声が上がった。
また、この日は道教委の朝読・家読イメージキャラクター「ぶっくん」が来館して、mini書庫ツアー後の記念撮影会などに参加した。
二日間にわたる様々なイベント・展示などに、計二千人以上の道民が来館。盛況のうちに終了した。
この記事の他の写真
道立図書館の歴史を振り返った
ペットボトルロケットを飛ばした
(関係団体 2016-09-28付)
その他の記事( 関係団体)
北教組が全国学力調査結果公表で声明 学力向上策を押しつけ 数値公表が序列化あおる
北教組は九月三十日、二十八年度「全国学力・学習状況調査」の結果公表に対する声明を発表した。文部科学省に対し、「数値データによる単純な比較が問題であるとして、本年度から都道府県別の一覧では平...(2016-10-05) 全て読む
信頼される学校づくりへ 道公教が第50回研究大会開く
【函館発】道公立学校教頭会(=道公教、森田智也会長)は九月中旬の二日間、函館市民会館、花びしホテル、函館アリーナを会場に「第五十回北海道公立学校教頭会研究大会函館大会」を開催した=写真=。...(2016-10-04) 全て読む
道中が第58回研究大会開く 社会を生き抜く力育成 教育課題解決へ327人が研鑚
【旭川発】道中学校長会(赤岩輝雄会長)は九月三十日から二日間、アートホテルズ旭川で第五十八回研究大会上川・旭川大会を開催した=写真=。大会主題は「社会を生き抜く力を身に付け、未来を切り拓く...(2016-10-04) 全て読む
道高校家庭クラブ連盟が研究大会 倶知安家庭クラブと河野さん(江別2年)が全国へ
道高校家庭クラブ連盟は九月十五・十六日の二日間、札幌南高校で二十八年度研究大会・総会を行った=写真=。研究発表「学校家庭クラブ活動の部」では倶知安高校家庭クラブ、「ホームプロジェクトの部」...(2016-10-04) 全て読む
道へき地・複式教育研究連盟 授業公開し課題など確認 釧路管内8校で全道プレ大会
【釧路発】道へき地・複式教育研究連盟(田中和敏委員長)は二十三日、第六十六回全道へき地複式教育研究大会釧路プレ大会を開催した。釧路管内八校で分科会を開き、授業公開、研究協議などを実施。この...(2016-09-29) 全て読む
道高校商業教育フェア開く 販売通し学習成果披露 道教委・柴田教育長が激励
道高校長協会商業部会(川眞田政夫部会長)は十六・十七日、新さっぽろサンピアザで第八回道高校商業教育フェアを開いた。全道三十二校から生徒、教職員合わせて約三百二十人が参加。生徒開発商品などの...(2016-09-27) 全て読む
旭複連などが教育実践発表会開催 確かな学力定着目指して 旭川市雨紛小で算数2授業公開
【旭川発】旭川市小規模・複式教育研究連盟(菅原良和会長)と旭川市教育研究会(須郷智和会長)小規模校教育研究部は十六日、市立雨紛小学校(横山市子校長)で教育実践発表会を開いた。確かな学力を身...(2016-09-27) 全て読む
〝本物の力〟育む教育を 第64回道特連全道大会開く
【網走発】第六十四回道特別支援学級教育研究連盟(=道特連)全道大会オホーツク大会・全日本特別支援教育研究連盟(=全特連)北海道地区研究集会・第五十一回オホーツク地区特別支援教育研究大会北見...(2016-09-23) 全て読む
子どもが主人公の学校を 道教組の当面闘争方針概要
道教組の第二十九回中央委員会(十日、札幌市内北海道労働センター)で決定した当面闘争方針の概要はつぎのとおり。 【二〇一六年度後半期の運動の重点課題】 ▼憲法改悪、集団的自衛権の行使を容...(2016-09-16) 全て読む
函館・渡島地区教育経営研究会開く 経営上の課題解決へ研鑚 講演や道小・道中との協議も
【函館発】函館・渡島地区教育経営研究会が六日、北斗市総合文化センターで開かれた=写真=。管内小・中学校の校長百四十人が参加。知内町教委の本間茂裕教育長の講演のほか、道小・道中事務局からの情...(2016-09-16) 全て読む