道中が第58回研究大会開く 社会を生き抜く力育成 教育課題解決へ327人が研鑚(関係団体 2016-10-04付)
2日間にわたって開かれた
【旭川発】道中学校長会(赤岩輝雄会長)は九月三十日から二日間、アートホテルズ旭川で第五十八回研究大会上川・旭川大会を開催した=写真=。大会主題は「社会を生き抜く力を身に付け、未来を切り拓く日本人を育てる中学校教育」。全道から三百二十七人が参加し、分科会での協議や文部科学省講話、記念講演などを通して、教育課題の解決に向け研鑚を積んだ。
上川管内校長会(澤井陽一会長)主管の同大会では、大会主題のもと、「語り合おう 子どもたちの未来に責任をもつ学校経営 上川の地で」を副主題に掲げた。本年度は四ヵ年継続研究の初年度となっている。
冒頭、あいさつに立った赤岩会長は、学力や体力の向上、いじめ・不登校の根絶など教育課題の解決に当たり、子どもたちの社会で生き抜く力が求められていることを強調。「これらを踏まえ、校長は新しい時代に対応したリーダーシップの発揮、特色ある取組を進めることで学校改善し、さらなる学校力の向上が求められる」と指摘した。
その上で、「本大会が一人ひとりの校長の職能向上と学校経営の改善・充実につながるものと確信している。〝つながり ひらく道中〟として、大会の成功が次年度に引き継がれていくとともに、全国へと力強く発信していきたい」と述べた。
次いで、中村勝治大会実行委員長があいさつ。「本大会では、〝子どもの未来に責任をもつ学校経営〟を合い言葉に活発な研究協議を行うことで、教育課題の解決につなげてほしい」と呼びかけた。
つぎに、上川教育局の小野寺一郎局長、旭川市の西川将人市長、全日本中学校長会の榎本智司会長が祝辞を寄せた。
小野寺局長は、①学力と体力の向上②教育課程の適切な編成・実施③教職員の服務規律保持―の三点にふれた。
①では、本年度の本道における全国学力・学習状況調査結果にふれ、結果を活用した授業改善を要請。また、学校・家庭・地域が一体となって体力向上を図るよう求めた。
②について、授業時数の確保や授業進度の遅れ、履修漏れがないよう、教育課程の実施状況を把握することの大切さを強調。③では、「校長はより危機感をもち、教職員の不祥事防止に向けた取組を進めてほしい」と訴えた。
西川市長は「これからの社会を担う若い世代に対する期待がますます高まる中、義務教育の役割は重要。教育現場の声を行政に届け、時代に即した中学校教育を進めてもらいたい」と期待を寄せた。
榎本会長は、様々な教育課題の解決に向け、校長としてのしなやかさやたくましさが求められていることを指摘。全日中教育ビジョンを参考に学校改善に努めるよう呼びかけた。
開会式後、榎本会長が教育情勢を報告したほか、第六十七回全日中研究協議会宮城大会第六分科会「自己肯定感や達成感のある豊かな学校生活を築く指導の充実」に向け、弟子屈町立弟子屈中学校の杉山稔校長が「関係機関と連携して生徒指導の充実を目指す、校長会の組織的な指導性」、釧路市立音別中学校の福原聡校長が「釧路市中学校におけるいじめ問題や不登校等への取組」について提言発表した。
午後からは分科会を行い、教育課題の解決に向け参加者で意見交換した。
二日目は、文部科学省の浅田和伸大臣官房審議官が「初等中等教育の現状と課題」について講話。また、慶應義塾大学総合政策学部の中室牧子准教授が「教育に科学的根拠を」と題して記念講演を行った。
(関係団体 2016-10-04付)
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