〝本物の力〟育む教育を 第64回道特連全道大会開く
(関係団体 2016-09-23付)

道特連全道大会池田理事長
あいさつする池田理事長

 【網走発】第六十四回道特別支援学級教育研究連盟(=道特連)全道大会オホーツク大会・全日本特別支援教育研究連盟(=全特連)北海道地区研究集会・第五十一回オホーツク地区特別支援教育研究大会北見市大会が十六~十七日の二日間、北見市内で開催された。全道各地から教育関係者ら約三百人が参加。市内七校での公開授業・研究協議や分科会、講演などを通して、適切な指導や支援の充実に向け研鑚を積んだ。開会式であいさつに立った道特連の池田哲也理事長は「全道会員の実践と英知を結集し、児童生徒一人ひとりに“本物の力”を身に付けられる特別支援学級教育を目指していく」と述べ、研究のさらなる深化に期待を寄せた。

 大会テーマは、「一人ひとりの教育的ニーズに応える特別支援教育の展開~児童生徒の実態に応じた指導・支援の充実を目指して(副主題)」。全日本特別支援教育研究連盟・道特別支援学級教育研究連盟主催。実行委員会主管。

 初日は、北見市内の小・中学校六校と北見支援学校で公開授業・研究協議を行ったあと、北見市民会館に移動して開会式を実施した。

 大会長を務める道特連の池田理事長があいさつ。特別支援学級に求められる教育的ニーズが多様化・複雑化している現状を指摘し、「各学校では共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システムの構築という、大きな目標に向かって進んでいる」と説明した。

 その上で、教育的ニーズに最も的確に応える指導を提供でき得る特別支援学級あり続けることができるよう、研究と発信に努めていく決意を表明。「全道会員の実践と英知を結集し、児童生徒一人ひとりに“本物の力”を身に付けられる特別支援学級教育を目指したい」と述べ、大会での活発な討議を呼びかけた。

 引き続き、大会実行委員長の硯将隆オホーツク地区特別支援教育研究連盟理事長、全特連の松矢勝宏理事長があいさつした。

 来賓祝辞では、オホーツク教育局の田中宣行局長と北見市教委の杉浦潤指導室長が登壇。うち、田中局長は「各学校における日常の創意ある実践を積極的に交流し合い、各学校における特別支援教育にかかる体制の改善・充実や、自らの指導技術の向上に役立ててほしい」と述べ、研究大会の成果が特別支援教育のさらなる充実・発展に生かされることに期待を寄せた。

 記念講演では、東京都杉並区立済美教育センター指導教授の月森久江氏が「通常学級に在籍する発達障害がある子どもへの認知特性に応じた指導法」と題し、「境界知能の子どもの理解と支援」「思春期の子どもの特徴と認知のつまずき」「支援の基本」などについて説明した。

 このあと、初日から二日目にかけて分科会を実施。第一分科会は「基本的生活習慣の確立」、第二分科会は「金銭・買物」、第三分科会は「自己肯定感・自己有用感」、第四分科会は「保護者との連携」について、提言者の発表をもとに、活発に意見を交換した。

(関係団体 2016-09-23付)

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