学習指導の深化・充実期待　第６５回全道へき複研究大会

（関係団体 2016-10-19付）

初日の全体会

　【函館発】道へき地・複式教育研究連盟(田中和敏委員長)は九月下旬の二日間、「第六十五回全道へき地複式教育研究大会渡島大会」を開催した。学校・学級経営や学習指導に関する分散会および管内各小学校で行われた公開授業と研究協議などを通して、教員の資質・能力の向上に向け研鑚を積んだ。

　研究主題は、「主体的・創造的に学び、豊かな心でたくましくふるさとを切り拓く子供の育成～へき地・複式教育の特性を生かし、児童生徒一人一人に未来に〝生きる力″をはぐくむ学校・学級経営と学級指導の充実をめざして」。全道から教育関係者百五十二人が参加した。

初日、フォーポイントバイシェラトン函館で開かれた全体会＝写真＝では、田中委員長があいさつ。八月に中央教育審議会が提示した次期学習指導要領改定のポイントとなる、①社会に開かれた教育課程②カリキュラム・マネジメント③主体的・対話的で深い学び④ICT環境の整備―への対応・課題について説明し、「へき地・小規模・複式校だからこそできる学習指導の深化・充実に向けて交流し、研究の輪を広げる有意義な大会にしてほしい」と呼びかけた。

　続いて、岩崎透実行委員長は「管内一丸となり取組を進め、子どもたちが主体的、意欲的に学ぶための授業づくりの研究を深めてきた。これまで積み上げてきた授業実践の成果を全道に発信してほしい」と期待した。

　このあと、来賓を代表して、渡島教育局の辻俊行局長、渡島管内教育委員会連絡協議会の鈴木清二副会長が祝辞。辻局長は、研究成果に対して期待を示すとともに、「今後も大きな視点で研究にまい進して」と呼びかけた。

　基調報告では、渡島複式教育研究連盟の井上一男研究部長が、第九次長期五ヵ年研究推進計画や渡島の研究内容、大会に向けた研究協議などについて説明した。分散会では、「学校・学級経営」「学習指導」について提言発表が行われた。

　二日目は、管内六市町村の小学校八校を会場に、公開授業と分科会を実施した。

(関係団体 2016-10-19付)