道書写書道教育研究札幌大会開く　伝統的な言語文化大切に　公開授業や研究討議で研鑚　

（関係団体 2016-10-21付）

書写書道教育の充実へ研鑚を積んだ

　道書道教育連盟（髙谷義仁会長）は十三日から二日間、札幌市立真駒内桜山小学校で、第六十九回道書写書道教育研究大会札幌大会を開催した＝写＝。約百九十人が参加。公開授業や研究討議などを通して、伝統的な言語文化を大切にする書写書道教育の充実について研鑚を積んだ。

　本年度は、研究主題を「伝統と文化を大切にし、確かな書写力、豊かな表現力を育む書写書道教育」と設定。これまでの実践から、「基礎学力としての書くことを支える書写」「協力してつくり上げていく書写の学び」などを研究の重点とした。

　小学校では「“もっと、書きたい！”と言える子に」、中学校では「主体的な学びを通して、生活に生かす確かな書写力を育む書写学習」、高校では「伝統と文化を大切に、豊かに生きる力を育む書道学習」を課題に設定。書写の能力の向上だけではなく、芸術文化に理解を深め、生涯にわたって芸術を愛好する態度を養うため研究を進めてきた。

　当日は真駒内桜山小、札幌市立厚別南中学校で計七授業を公開した。

　開会に当たって、髙谷会長があいさつ。最近、手書きの機会が減少していることにふれ、「手書きを大切にすべきだという意識は、いまだに多くの方々がもっている。我々はそれに応えるための取組を実践しなければならない」と呼びかけた。

　また、追分久子大会運営委員長は「これからも児童生徒が書く喜び、楽しさを味わうことができる授業を目指して研究を進めていきたい」と述べた。

　来賓あいさつに立った札幌市中学校長会の大塚伸一会長は「手書きの文化によって培われた力が、日本の文化の繁栄に大きな役割を果たしてきた」と述べ、書写書道教育の重要性を再確認した。

　このあと、総会や全体会、書写書道フォーラムなどを行った。

(関係団体 2016-10-21付)