学校・地域との連携深め 日P道ブロック研究大会開く
(関係団体 2016-10-19付)

日本PTAブロック研究大会・下
2日目の全体会で道P連の佐藤会長があいさつ

 【帯広発】第六十三回日本PTA北海道ブロック研究大会十勝・帯広大会が八・九日の二日間、帯広市民文化ホールなどを会場に開かれた。大会スローガン「子どもは地域の宝、みんなの絆で、愛あふれる子育てを~飛び出せ夢へ 生命(いのち)を育む とかちの力」のもと、未来を担う子どもたちへの思いを共有し、家庭・学校・地域の連携、PTA活動の在り方について交流を深めた。

 主催は、日本PTA道ブロック協議会(道PTA連合会、札幌市PTA協議会)。帯広市PTA連合会が主管。全道各地から会員、関係者など約一千百五十人が参加した。

 大会主題は「今ためされる地域力 家庭・学校・地域の連携の力 生命(いのち)を守り、生命(いのち)を育む大地の力」。

 初日は、帯広市内の小中学校など七会場で分科会を開催。第一分科会(組織・運営)「熱い想いでPTA活動」、第二分科会(家庭教育)「今、あらためて家庭教育の重要性」、第三分科会(学校支援)「つなげる むすぶ~地域・PTAの取組を子どもたちの学びへ」、第四分科会(地域連携)「地域総ぐるみで子育て」、第五分科会(食育)「食育と生活習慣」、特別第一分科会(中学生討論会)「中学生サミット2016」、特別第二分科会(防災教育)「地域で高める防災意識」のテーマのもと、協議を実施。未来を担う子どもたちへの思いを共有し、家庭・学校・地域がつながりを強め、PTAが今できること、今後の活動の在り方などついて、積極的に議論を交わした。

 うち、帯広市民文化ホールで行われた「特別第一分科会」の開会式では、道P連の三浦利章副会長があいさつ。

 「〝中学生サミット2016 明日(ミライ)は私たちがつくる〟と題し、いじめ根絶やふるさとへの想いをテーマに十勝管内の七校十四人の中学生が討論する。日ごろの活動を踏まえた意見発表を行い、誰もが互いを尊重し、ともに生きる社会について考える機会となれば」と期待を寄せた。

 二日目は、帯広市民文化ホールを会場に、全体会を開催。

 あいさつに立った大会長を務める道P連の佐藤彰会長は「学校は誰のものなのか」と問いかけ、「私たち一人ひとりが学校のオーナーであり、国、市町村教委、学校、教職員だけではなく、保護者、地域も、みんなそれぞれ立場や役割は違うが、社会総がかりで子どもを育み、よい学校をつくる大切な担い手である」との考えを示した。

 さらに、「研究大会を通して、大会主題を深めていただき、学び合い、育ち合う全道のPTAの皆さんがつながりを実感できる契機になれば」と呼びかけた。

 続いて、来賓各氏があいさつ。うち、道教委生涯学習推進局の松浦英則局長は「北海道の未来を担う子どもたちがたくましく成長していくことができるよう、市町村教委や学校はもとより、PTAの皆さんをはじめとする様々な関係団体とこれまで以上に連携し、子どもたちの生活習慣の確立や学力、体力の向上など、課題解決に向け全力で取り組んでいく」との考えを示した。続いて、「分科会では、家庭教育、学校支援、地域連携、食育などPTA活動に関する様々なテーマについて、今後の活動の在り方や課題などについて意見交換がなされたとうかがっており、大変意義深く、本大会の成果が全道のPTA活動の一層の充実に寄与されることを心から期待している」と述べた。

 日本PTA全国協議会の寺本充会長は「子どもが生まれ、育つ基本が家庭にある。地域や学校が一体となって子どもを育んでいく。私たちは社会という学校の中で学びを深め、家庭や地域で実践していくことが大切」と指摘。日Pとして、「これからも皆さんの声をしっかりと受けとめ、全国六十四の地方協議会、八百五十万人の会員と力を合わせて、子どもたちのために、私たち大人自身が社会の一員として、さらに皆さんが元気に輝けるような環境を目指して尽力していきたい」と呼びかけた。

 道P連常置委員会の活動報告に続いて、文部科学省初等中等教育局児童生徒課生徒指導調査官の長田徹氏が「今こそ、家庭・学校・地域の絆を深めよう!」と題し記念講演を行った。

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日本PTAブロック研究大会・上
初日の特別第1分科会

(関係団体 2016-10-19付)

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