札幌市栄西小が教育実践発表会　つながりで〝知を創る〟　算数科１３授業を公開

（学校 2016-10-28付）

よりよい学び合いを目指した実践の成果を披露

　札幌市立栄西小学校（山崎俊宏校長）は十九日、第九回教育実践発表会を開催した。研究主題に「つながりの中で知を創る子ども」を掲げ、一次・二次にわたって算数の十三授業を公開。児童のより良い学び合いを目指して積み上げてきた実践の成果を紹介した。

　同校では、主題の具現化に向けた視点として、①子どもと教材のつながり②子どもと子どものつながり―の二点を設定。様々なつながりの中で問題を解決していく児童の姿に着目しながら研究を進めてきた。

　公開した授業のうち、六年一組「比」（横倉慎教諭、児童数三二人）は十一時間扱いの一時間目＝写真＝。横倉教諭は、その目標を「二つの数量の割合に応じて公平に分配できる場合について、既習をもとにして考えることができる」「二つの課題の違いから、これまでの分け方との違いに気づくことができる」とした。

　はじめに、「公平」という言葉の意味を確認したあと、「二十個のあめを二グループに公平に分けると何個ずつになるか」と発問。その上でグループの人数を指定した問題を出題し、一人当たりか一グループ当たりかによって式と公平さが変わることを示した。

　続いて、「一枚二百五十円の宝くじを二人で百五十円と百円ずつ出して買い、二千円が当たったときはどのように分けると良いか」と投げかけ、宝くじの代金と賞金の関係を基準に各数値の関係を整理。払った金額の割合が違う場合も公平に分配できるのかを考えさせた。

　全体交流では、児童の考え方のもとになっている数値を板書。二者が払った金額を基準にすると解決できることに気づかせながら、本時で学んだ二種類の公平について振り返らせた。

(学校 2016-10-28付)