道性教育研究大会函館・渡島大会　男女で本音をぶつけよう　函館市湯川小６年特活を公開

（関係団体 2016-11-25付）

互いに思っていることを話し合わせることで、より良い学級づくりを目指した

　【函館発】十一月十一日に函館市立柏野小学校で開かれた第四十五回道性教育研究大会函館・渡島大会（二十一日付１面既報）の開会式に先立ち、小学校二学級、中学校一学級で公開授業が行われた。このうち、函館市立湯川小学校(工藤勉校長)六年生特別活動では、「男女真剣しゃべり場～〝男〟と〝女〟本音で語り合おう」(橋田大輔教諭、児童数二六人)の授業を公開した。

　本時のねらいは、「男女の違い」を踏まえ、意見交換を通じて固定観念や偏見に縛られることなく、相互の良さを認め合い、男女が協力して生活する態度を育むことを目的に設定した。

橋田教諭ははじめに、事前に実施したアンケートの結果を公表した。「遊ぶときは男同士、女同士で遊ぶことが多い」「グループ活動では男女別になりたい」などの結果をもとに、クラスの傾向について説明した。

　続いて、男女で三班ずつに分かれて、「ここを直してほしいランキング」を作成して発表した。男子からは、「すぐ馬鹿にしてくる」「すぐ悪口を言ってくる」が挙がった。一方、女子からは、「授業中にうるさすぎる」「ふざけすぎている」などの意見が挙がった。

　引き続き、これらの意見をもとに討論会を実施した。男子の「授業中うるさいのは意見を発表しているから」という意見に対して、女子は「意見を発表しているのかもしれないけれど、騒いでいるようにしかみえない」と反論。これに対して男子は、「逆に女子は発表しなさすぎだと思う」などの意見を述べた。

　意見がある程度出たところで、橋田教諭は「こんなに不満があるなら、一緒に学校生活を過ごす必要はないんじゃないか」と投げかけた。これに対して、児童たちは、「やさしいところもある」「教室を盛り上げてくれる」などと発言した。

　児童たちの声を聞いた橋田教諭は「お互いのここがすごいと思うところを三つずつ各班で考えで発表しよう」と提案した。男子からは「優しい」「細かいところに気づいてくれる」、女子からは「重いものを持ってくれる」「みんなを楽しませてくれる」などの意見が挙がった。

　最後に、橋田教諭は「今回の討論でお互いの素晴らしさに気づいたと思う。互いに良いところを発見し、協力していく心を卒業まで大切にしてほしい」とまとめた。

(関係団体 2016-11-25付)