札幌市学校保健会が研究大会開催　健康意識高める指導法共有　実践発表などでポイント確認

（関係団体 2016-12-21付）

各学校の取組を発表するなどして、研究を深めた

　札幌市学校保健会（松家治道会長）は十日、ホテルライフォート札幌で第三十二回研究大会を開催した。幼稚園・小・中学校・高校の教職員、学校保健関係者など約五十人が参加。子どもが自ら健康意識を高めるために、学校現場での効果的な指導方法について研究を深めた。

　昭和四十九年に発足した同会は、札幌市学校医協議会や札幌市ＰＴＡ協議会、札幌市学校給食栄養士会など十四の団体で構成。札幌市の学校保健の発展向上や児童生徒の健康な生活の構築を目的としている。

　具体的な事業としては、尿検査事業や全国の保健活動の調査・交流事業などを進めているほか、年に一度の研修会と研究大会を開催している。

　研究主題は「児童生徒自らが健康を創りだす実践力の育成」。研究の視点として、「子どもが自分ごととして考える」「専門家のかかわり」―の二点を据えて実践を進めてきた。

　開会式では、松家会長があいさつ。同会の事業内容にふれたほか、有意義な大会となるよう活発な意見交流を求めた。

　続いて、研究実践提言では丸山悠研修部長が研究主題やその視点について説明したほか、学校環境衛生の徹底に向けた取組を発表。丸山部長は総合的な学習の時間「学校生活環境について考えよう」の授業を通して、児童がものごとを自分のこととしてとらえることができる工夫や考えたことを支える専門家とのかかわりが大切と主張した。

　このあと研究発表では、健やかな身体の育成について、各校での日常的な取組や専門家との取組などの発表が行われた。

　各校での取組については、時間・スペースを有効に使い、縄跳びやダンスなど児童が意欲的に取り組めるような運動のほか、掲示の工夫などを紹介した。

　専門家との取組については、手稲西小学校の三浦直樹教諭が栄養教諭と連携して行った実践を発表。栄養士が授業に加わることにより、専門的な知識を分かりやすく子どもたちに還元できると説明した。

(関係団体 2016-12-21付)