課題研究全体発表会―国研指定の浦河高　発表通して知識定着図る　総合学習１年間の成果紹介

（学校 2017-01-18付）

文科省の田村視学官を招き講演会も行った

　【浦河発】浦河高校（生田仁志校長）は二十八年十二月中旬、課題研究全体発表会を開催した。二・三年生が「総合的な学習の時間」で、一年間取り組んできた調査研究の成果を発表。文部科学省初等中等教育局視学官の田村学氏を招き、講演会も実施した。

　同校では本年度、「総合的な学習の時間」における国立教育政策研究所教育課程研究指定を受けている。発表会は、生徒自らが設定した課題に対する調査研究の結果を整理し、その成果を論理的に他者に伝える能力の向上を図ることを目的に実施した。

　この日は、二年生が「浦河高校の生徒を増やすには」「早期教育～メリットとデメリットどっちが多いの？」などの研究主題を五つのグループが発表。三年生は「浦河高校の広告～浦河高校に入学者を増やすためには」「浦河町で春夏秋冬寝泊りできる、旅行プランとは？」などの研究主題を五つのグループが発表した。

　うち、旅行プランについて発表したグループは、季節に応じた自然環境や産業について説明しながら、浦河ならではのプランを提案。「旅行が移住定住の促進にもつながる」などの仮説を立てながら、地域活性化に向けた取組事例を挙げ、「社会に出る自分たちが地域をよく知ることが大切だ」とまとめた。

　講評で田村氏は「バラバラになって入ってきた知識は、発表することでつながりをもつ。つながった知識は使い勝手のよい知識になっていく」と、学習したことを発表することの意義や重要性について説明。「しっかり残るような知識をもつことが、地域、さらには日本を支えていく。今回のような取組をどんどんブラッシュアップしていってほしい」と述べ、アウトプットの授業の大切さを伝えた。

(学校 2017-01-18付)