釧路町が食育推進計画案策定 町民協働で効果的食育を 地場産物の学校給食提供も(市町村 2017-01-23付)
【釧路発】釧路町は、二十九年度から三十四年度までを計画期間とした「釧路町食育推進計画(案)」をまとめた。「食でつなごう笑顔と健康の輪」を基本理念に、「食を選択する力や基本的な調理技術を身に付ける」など十一の行動目標を示し、町独自の「食育月間」の設定も盛り込んだ。二月十三日までパブリックコメントを募集している。
同町では、二十三年に実施した健康や栄養に関する調査で欠食の割合が多いことや、野菜の摂取量が目標量に達していないことなどの課題が明らかとなった。
健康の維持増進を意識した生活や食の見直しが望まれること、豊かな自然の食材があり、消費者と生産者の顔が見える関係が築きやすいなど食育を行うのに恵まれた環境にあることを踏まえ、国や道などと連携しながら、町民との協働により効果的な食育の取組を推進するため、「釧路町食育推進計画」を新たに策定することとした。
基本理念は「食でつなごう笑顔と健康の輪」。町民一人ひとりが自身の食習慣を振り返り、健康を意識した食生活を実践し、食を通じて幸せを感じ、様々な世代がつながることから食を楽しみ、食文化を伝え、心豊かな暮らしを育むことを目指す。
基本目標である①健康に食べましょう②楽しんで食べましょう③地元を食べましょう―の三つのもと、十一の行動目標を掲げた。
①では、食を選択する力や基本的な調理技術を身に付ける、子どものころから規則正しい食習慣を身に付ける。②では、共に食べることから食を楽しむ、食文化を伝承する。③では、子どものころから地元の食材にふれる大切さを示した。
三十四年度までの目標値として、毎朝朝食を食べる一~六歳児を一〇〇%に、食塩摂取量を八グラム以下に、野菜摂取量を三五〇グラム以上にするほか、朝食を一人で食べる小中学生(小学生一六・三%、中学生二三・三%)を減少することなどを掲げた。
また、計画では食育を推進するための家庭や小・中学校、役場、地域、産業団体などの役割も示しており、小・中学校では、栄養教諭を核に各学年に応じた食育指導を行うことや、子どもたちに地域の自然や文化、産業等に関する理解を深めるため、地場産物を活用した学校給食を提供することなどを盛り込んでいる。 さらに同計画では、町民へ広く計画を周知し、食育への意識を高め、積極的な取組を行うため、「釧路町食育月間」を制定。同町の旬の食材が豊富に出回る九月を食育月間とする。
食育月間では、基本目標・行動目標に基づいた各分野・関係機関での食育の取組強化や、町民それぞれが日々の食事を振り返り食習慣を改善をしたり、食を楽しむ機会をつくったり、地元の食材を食べることを意識するなど、様々な食の取組を展開する。
このほか、個人や家庭で食育に取り組む際に参考にしてもらう食育のポイントを六つのライフステージごとに整理。学校教育期では、食品の原材料・栄養成分表示に関心をもつ、地域や家庭で受け継がれてきた料理を味わい、作り方を学ぶなどポイントを具体的に提示している。
現在、役場本庁舎や各支所、町のホームページなどで計画案を公表しており、二月十三日までパブリックコメントを募集している。
(市町村 2017-01-23付)
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