帯広市エリア・ファミリー南町中エリア 子の将来見据え支援を 南町中で特別支援教育講演会(市町村 2017-02-03付)
エリア内の幼・保・小・中学校から教員や保護者など約70人が参加した
【帯広発】帯広市のエリア・ファミリー南町中エリアは一月二十三日、帯広市立南町中学校(村井正志校長)で「特別支援に関わる教育講演会」を開催した。同校の諸田尚彦教諭が「特別支援教育における〝児童・生徒の将来を見据えて〟」と題して講演。諸田教諭は、管内の特別支援教育の取組を紹介するとともに、児童生徒の将来の進路や子どもの将来像を見据えた上で、必要な支援を行う大切さを訴えた。
同市では、子どもの育ちと学びをつなぐため、市内の幼稚園、保育所(園)、児童保育センター、小学校、中学校の連携体制を構築。
先進的に取り組んでいる「東京都北区ファミリー構想」を参考に、連携推進の仕組みとして、中学校区を一つのエリアと考える「帯広市エリア・ファミリー」構想を立て、各エリアにおける連携を強化するとともに、子どもを中心に据えた共通理解を図り、実効性ある取組を実践している。
南町中エリアは、エリア内の特別支援教育にかかわる児童生徒の将来を見据えた就学指導の共通認識を図ることを目的に講演会を開催。エリア内の幼・保・小・中教諭や保護者など約七十人が参加した。
はじめに、南町中の村井校長があいさつ。特別支援の対応について、「幼稚園、保育園、小学校、中学校それぞれ役割が違い、その違う役割を各校種の職員が互いに理解し合い、進めることが大切」と強調。
また、保護者においても、その違いを理解することで接続に対する不安解消や円滑な接続につながることを伝えた上で、「本講演会が互いの教育活動への不安解消や理解促進につながれば」と期待を寄せた。
引き続き、同校の諸田教諭が「特別支援教育における〝児童・生徒の将来を見据えて〟」と題して講演した。
諸田教諭は、はじめに特別支援にかかわる児童生徒の進路について説明。児童生徒の将来の進路を見据えて教育を進める大切さを説き、「そうすることで、必要な力をピンポイントで指導・支援することができる」と強調した。
つぎに、十勝管内の高等養護学校や高等支援学校、普通高校における特別支援教育の取組を紹介。
その上で、特別支援における課題として、①困り感のある幼児児童生徒への適切な対応②その子に合った適切な就学指導③社会自立のための進路先④インクルージョンに向けた地域との連携―の四点を示した。
おわりに、「幼児児童生徒のアセスメントをしっかりとり、総合的に判断することや、子どもの将来像を見据えて必要な支援を行い、学校と地域の連携を密にしながらつねに新しい情報を取り入れていくことが大切」とまとめた。
(市町村 2017-02-03付)
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