札幌市教委の相談支援パートナー　小学校５校程度でモデル配置　不登校未然防止の効果を検証―２９年度

（市町村 2017-02-06付）

　札幌市教委は二十九年度、小学校五校程度へ相談支援パートナーをモデル的に配置する。従来、中学校に配置していた相談支援パートナーを試験的に小学校にも置き、不登校の未然防止を図ることがねらい。登下校の付き添いや家庭への電話連絡などを行い、効果を検証する。三月中に配置校を決定し、四月から各校で試行する。

　市教委は、二十四年度開始の「心のサポーター配置モデル事業」で小学校に相談支援リーダー、中学校に相談支援パートナーを段階的に配置するなど、退職教員や地域人材を活用した不登校支援を推進。二十七年度からは、「相談支援パートナー事業」として、全中学校九十七校および中等教育学校にパートナーを配置している。

　一方、小学校においては、学級担任制となっているため、教室に入ることができない児童を担任教諭以外が別室でみている状況。その間、職員室にいる教諭が減ることで業務が滞ったり、緊急時の対応に不都合が生じたりするといった課題がある。また、不登校が長期化してからでは改善が難しいとの課題もあるため、小学校の段階から学校に行きづらい、または行き渋りのある児童を支援することとした。

　新年度、小学校五校程度にパートナーを配置し、活用効果を検証する。活動内容は、児童の登下校の付き添いや別室における学習支援、保護者の了解を得た上での家庭に対する連絡などを想定。一日二、三時間程度の活用を予定している。

　併せて、校種間の引き継ぎをスムーズにする手立ても模索する。

　三月上旬を目途に抽出校に依頼を行い、三月中にも実施校を決定する見込み。新年度から試行する予定となっている。

(市町村 2017-02-06付)