小・中学校に３８００台　２９年度タブレット端末整備―札幌市教委

（市町村 2017-02-03付）

　札幌市教委は教育の情報化推進に向け、タブレット端末の整備を進めている。二十九年度は小・中学校六十二校に計三千八百七台を整備する予定。児童生徒の学びの充実に向け、ＩＣＴ環境の整備を推進していく。

　国では、二十三年度に「教育の情報化ビジョン」を策定。学校における教育の情報化を進め、将来的に児童生徒一人に一台、情報端末を整備する環境の実現を目指している。

　札幌市においても、次代を担う子どもの学びの充実を図るため、ＩＣＴを積極的・効果的に活用していくことが必要との考えから、学校における情報化の推進に取り組んでいる。

　二十五年度からは、教員がＩＣＴを様々な場面で活用して児童生徒にとって分かりやすく、理解が深まる授業を目指し、実証研究を実施。実証研究校においてタブレット端末を活用した公開授業のほか、研究報告を行っている。

　併せて、各小・中学校にタブレット端末の整備を開始。教員用タブレットとして各学級に一台配置する計画で、二十九年度は小学校三十五校に四百九十八台、中学校二十七校に四百九十二台配置する予定となっている。また、特別支援学級を設置している学校には、個に応じてきめ細かな指導をするため、五台整備することとしており、二十九年度に整備する六十二校のうち、特別支援学級が設置されている五十五校に二百七十五台整備することとしている。

　また、各学校のコンピューター室の更新に伴い、デスクトップのパソコンをタブレット端末に変更する。六十二校に二千五百四十二台を整備する予定で、授業時にタブレット端末を教室に持ち込むなど新たな活用方法が可能となる。

　二十八年度末時点の累計では、小・中学校十八校合わせて六百五十台となる見通し。二十九年度は小・中学校六十二校に合わせて三千八百七台のタブレット端末を整備する予定で、三十一年度までに百七十三校合わせて約一万台の整備を目指す。

　また、ＩＣＴ活用の手引を二十九年度中に作成する予定。各学校に配布し、日常的にＩＣＴ機器を使えるよう支援していく。

(市町村 2017-02-03付)