道教委が市町村教委新任委員研 創造性高める教育を提起 語学やIT重要―伊藤社長講義
(道・道教委 2017-02-06付)

道教委新任委員研
伊藤社長は、北海道をIT先端技術の開拓地にしようと呼びかけた

 道教委は一月三十一日、道庁別館で二十八年度市町村教育委員会新任委員研修会を開いた。ボーカロイド「初音ミク」を開発したクリプトン・フューチャー・メディア㈱の伊藤博之社長が講義を行い、語学教育やIT教育、創造性を高める教育の重要性などを訴えた。

 同研修会は、地方教育行政の組織および運営に関する法律の規定に基づき、市町村教育委員会の新任委員に対し、教育委員会制度の理念や教育行政の諸課題などに関する知識・情報の修得機会を提供するために開いたもの。

 新任の教育長、委員など八十六人が参加した。研修会では、伊藤社長が「その先の、道へ。北海道」と題して講義を行った。

 伊藤社長は「北海道には、非常に多くの可能性がある。そういう前提で、いろいろなことを考えていくべき」「世界、特にアジア圏と深くつながっていくことが重要」と提言した。

 そのためには、語学教育とIT教育が重要と指摘し、「知識の積み重ねではなく、いかに創造性を高めていくのかを教育の重点に置かなければ」と訴えた。

 そのような教育を進めるため、「〝○○しなければならない〟という義務感よりも、どのようにモチベーションを高めていくのかにフォーカスを移し、〝○○したい〟という気持ちをもたせることが大事」と述べた。

 また、北海道・札幌市には、IT企業やクリエーターが多いなどの利点がある一方、「低付加価値」「低所得」「低い出生率」という課題があると指摘。「北海道・札幌市をIT先端技術の〝開拓地〟ととらえ、技術の実証実験・企業進出・新規創業を促し、社会の課題を解決しよう」と提起した。

 研修会では、、このあと、在札幌オーストラリア領事のロナルド・グリーン氏が「英語教育の充実に向けて」、道教委の北村善春学校教育局長が「今、教育に求められていること」と題してそれぞれ講義。グループに分かれての意見交換会も行った。

(道・道教委 2017-02-06付)

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