道教委 インターネット教育モニター 本道の高校教育に関し調査 望む能力は問題解決力
(道・道教委 2017-02-14付)

 道教委は、インターネット教育モニターの二十八年度第二回アンケート調査結果をまとめた。テーマは、「高校教育に関する調査」。本道の高校教育で、生徒に身に付けてほしい資質・能力は、「自ら考え、判断し、よりよく問題を解決できる力」、高校教育の改善・充実のために取り組むべき課題は、「広く豊かな教養と実践的指導力に富んだ教員の採用」を挙げる声が多かった。これからの高校教育に対し、「実践的な教育」を行うことを望み、重点を置くべき内容として、「外国語や国際理解」などと回答。今後、北海道にあればよいと思う高校には、「自分の進路希望に合わせて、その分野を選択して学習できる」高校が挙げられた。

 同調査は、これからの高校教育の在り方について、「活力と魅力のある高校づくり」「経済社会の発展に寄与する人材を育む高校づくり」「地域とつながる高校づくり」の三つの視点で検討を進めるのに当たっての参考とすることが目的。二十八年十二月、インターネット教育モニター八十六人を対象に実施し、七十一人が回答した。回答率八二・六%。

 質問は七問。各質問では、選択肢から二~三項目を選ぶよう求めた。

 回答をみると、これからの普通科高校に望む教育として、「学んだことがそのまま就職や卒業後の生活に役立つような実践的な教育」が最も多く、次いで、「大学などへの進学に対応するために、特に高い知識や技能を身に付けることができる教育」「普通教科の中から、特に興味・関心のある科目を自由に選んで学べる教育」の順。

 同じく職業学科高校では、「特定の分野における専門的な知識や技術、資格を身に付けることのできる教育」「学んだことがそのまま就職や卒業後の生活に役立つような実践的な教育」の順で多かった。

 すべての生徒が共通して学習する教科・科目のほかに、今後、重点を置くべき内容を尋ねたのに対して、「外国語や国際理解に関すること」「観光や郷土研究などの地域学習に関すること」「コンピューターやインターネット等の活用などの情報・通信に関すること」の順で回答が寄せられた。

 今後、北海道にどのような高校があればよいのかも質問。回答は、「自分の進路希望に合わせて、その分野を選択して学習できる」「将来の職業選択を視野に入れて普通科目から職業科目まで幅広く学習できる」「コンピューターやインターネットなどを利用して、ほかの学校の先生や離れたところにいる先生の授業を受けながら学習できる」などだった。

 高校の教育活動充実に向け、連携すべき機関としては、「大学や短大、専門学校」「企業や経済団体」「地元の自治体」などが挙げられた。

 高校教育の改善・充実のため、取り組むべき課題として重要と思うことには、「広く豊かな教養と実践的指導力に富んだ教員の採用」「生徒の個性を生かし豊かな教育活動を実践する高校の個性化・多様化の推進」「生徒の生きる力を育むための教員の資質向上」などの回答が寄せられた。

 また、高校教育において、生徒に身に付けてほしい資質や能力で、特に重要と思うことには、「自ら考え、判断し、よりよく問題を解決できる力」「倫理観や規範意識を重んじ、他人を思いやり生命を大切にする心」などが挙げられた。

(道・道教委 2017-02-14付)

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