道子どもの未来づくり審議会 2割弱が就学援助受給 生活実態調査速報値を報告(道・道教委 2017-02-15付)
二十八年度第二回道子どもの未来づくり審議会が十三日、札幌市内のかでる2・7で開かれた。道が実施した子どもの生活実態調査結果の速報値を報告した。家計の状況をみると、小学校二年生・同五年生・中学校二年生・高校二年生の世帯の二三・八%が「赤字」、四三・三%が「どちらでもなくぎりぎり」と回答。小二・小五・中二で就学援助を「受けている」のは一八・九%、高二で就学支援金を「受けている」のは七一・五%、同じく奨学金を「受けている」のは八・九%などの状況が明らかとなった。道では、今後、調査結果の最終取りまとめを行う予定。
◆2割超の家計赤字
同調査は、子どもの貧困対策を効果的に推進するため、子どもの世帯の経済状況と、生活環境や学校・家庭での過ごし方などとの関係を具体的に把握することが目的。北海道大学の研究チームと共同で、二十八年十~十一月に実施した。札幌市でも実態調査を行い、三日に中間報告を行っている=八日付8面既報=。
実施地域は、道央(空知・石狩、後志、胆振・日高の三地域に細分)、道南、道北、オホーツク、十勝、釧路・根室の各地域の三笠市や岩内町など十三市町。調査対象は、小二の保護者、小五・中二・高二の保護者と子どもを合わせ一万九千百二十九人。回収率は保護者七七・一%、子ども七六・〇%、合計七六・六%。
現在、集計等の作業を進めており、今回、保護者の回答の一部を速報値として報告した。
主な内容をみると、家計の状況は、小二・小五・中二・高二の世帯を合わせて、二八・三%が「黒字」と回答。「毎月貯金している」世帯が二一・九%、「貯金していない」が六・四%だった。
「赤字」の世帯は二三・八%。一四・二%が「貯金を取り崩し」、九・五%が「借金生活」と回答した。
また、四三・三%は「どちらでもなくぎりぎり」と回答した。
小二・小五・中二で、就学援助を「受けている」のは一八・九%。小二は一七・二%、小五は一七・六%、中二は二二・〇%と、学年が上がるのに伴って、割合が増えている。
高二で、就学支援金を「受けている」のは七一・五%。
同じく高二で、奨学金を「受けている」のは八・九%。「貸与型」が三・二%、「給付型」が五・五%、「その他」が〇・二%となっている(一部複数回答)。
教育の状況では、小二・小五・中二で、塾や習い事に「行っている」のは五七・八%。
小五・中二の保護者が、子どもにどの程度まで教育を受けさせたいのかを尋ねると、「四年制大学またはそれ以上」三三・三%、「高校」二〇・六%、「専門学校」一三・三%などの回答があった。
高二の保護者は、子どもの高卒後の進路について、「四年制大学」二七・八%、「就職」二四・〇%、「専門学校」一八・七%などと回答した。
高卒後に進学する場合の資金の調達(複数回答)は、「奨学金を利用」五三・三%、「貯金を充てる」三六・六%、「学資保険を充てる」三二・八%、「教育ローンを利用」二二・七%など。「まだめどが立っていない」との回答も一七・六%あった。
道では、調査結果について、今後、最終取りまとめを行う予定。
(道・道教委 2017-02-15付)
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