帯広市稲田小が「メンティー交流会」　若手育成の方法等探る　初任者同士の悩み交流も

（学校 2017-03-15付）

メンティーとメンターに分かれ、活発に意見を交わした

　【帯広発】帯広市立稲田小学校（楜澤実校長）は二月下旬、稲田小エリア「メンティー交流会」を開催した。同校や近隣校から三十五人が参加。経験の浅い教員（メンティー）と、中堅・ベテラン教員（メンター）に分かれた交流会などを行い、初任者同士で悩みや課題を話し合ったり、若手を支援・育成する方法などについて意見を交わした。。

　同校では本年度、文部科学省の「総合的な教師力向上のための調査研究事業」の指定を受け、メンティーに必要な資質・能力を円滑かつ効果的に育成することなどを目指してメンターチームが初任者育成システムを構築し、総合的な教師力を向上させる取組を進めている。

　これまで、長期休業期間に初任段階研修教諭による「おもしろ授業実践」を実施。自分の希望する学年・教科の授業の助言を先輩教師に依頼し、助言を受けながら「子どもの興味・関心が最大限に引き出される授業」を目指して、指導案作成やプレ授業・反省会などを行った。

　また、ベテラン教諭が初任段階研修教諭に「困っていること」や「相談したいこと」などを聞く、「メンターミーティング」を行うなど、教師力の向上を目指した様々な取組を展開してきた。

　今回はその一環として、同校の初任段階研修教諭の学級・授業参観に近隣校の教諭も参加し、交流することで教師力の向上を図った。

　同校四年二組（髙野まどか教諭、児童数二九人）社会科「わたしたちの北海道とまちづくり」、情緒学級（水谷智恵教諭、児童数五人）小集団活動「フープリレー、魔法の鏡」、三年二組（前原麻里教諭、児童数三一人）算数「三角形と角」、四年一組（中村俊太教諭、児童数三〇人）算数「分数」の授業を公開した。

　続いて、メンティーとメンターに分かれての交流会を実施した。

　メンティーグループでは、日々の仕事上の悩みや不安を相談・共有。特に、各教科の指導方法、生徒指導上の問題が起きたときの子どもへの対応の仕方、職場の人間関係の築き方、教材研究や分掌業務の進め方、勤務時間における時間の使い方などを中心に話し合った。

　一方、メンターグループでは、同校教諭がメンター研修の取組を説明するとともに、各校の校内人材育成における取組について交流。特に、メンターとメンティーとの日常的なコミュニケーションの取り方や、総合的な校内人材育成の在り方について、活発に意見を交わした。

※キーワード

▽メンター制度＝所属する部署の上司とは別に、経験豊富な先輩が、後輩との双方向の対話を通し、悩みの相談に乗ったり、解決を援助したりして個人の成長をサポートする制度。指導・相談役を担う人物をメンター、受ける側をメンティーと呼ぶ。

(学校 2017-03-15付)