道「子どもの生活実態調査」 進学「高校まで」2割強 半数近くが金銭面に不安―高2
(道・道教委 2017-04-13付)

1面表
北海道子どもの生活実態調査結果(クリックすると拡大表示されます)

 「大学まで」の進学を希望する高校二年生が三四・六%いる一方、二二・八%が「高校まで」と考え、その理由として、四五・〇%が金銭面の不安を挙げていることが、道の「北海道子どもの生活実態調査」結果から明らかになった。「四年制大学」に進学させたい保護者は二八・七%いるが、「就職」を求める保護者も二四・一%いた。また、高卒後の進学に必要な資金の準備状況をみると、「奨学金」が五三・三%で最も多いが、「金銭的なめどが立っていない」という回答も一七・六%あった。

 子どもの貧困対策を効果的に推進するため、世帯の経済状態と子どもの生活環境や学校・家庭での過ごし方などとの関係を具体的に把握するため実施した。

 調査対象は、小学校二年生の保護者、小学校五年生・中学校二年生・高校二年生とその保護者。

 保護者と子どもを合わせた調査数は一万九千百二十九人で、有効回答は一万四千六百六十人、有効回答率は七六・六%。

 調査結果のうち、子どもの進路関係をみると、「子どもにどの段階まで教育を受けさせたいか」との質問に対し、小五の保護者で最も多かった回答は、「四年制大学またはそれ以上」三六・七%。以下、「高校」一八・九%、「専門学校」一三・三%など。

 中二の保護者も、「四年制大学またはそれ以上」が三二・一%と最も多く、以下、「高校」二三・一%、「専門学校」一五・一%などとなっている。

 高二の保護者に「子どもの高校後の進路をどのように考えているのか」と尋ねたところ、「四年制大学」が二八・七%で最も多いが、「就職」も二四・一%の回答があった。また、「専門学校」は一九・三%だった。

 子ども本人に、「あなたは将来、どの段階まで進学したいか」と質問すると、小五は、「大学院まで」が二五・四%と最も多く、「短大・高等専門学校・専門学校まで」二一・九%、「大学まで」一九・七%と続く。

 中二は、「大学まで」が二七・五%と最も多く、以下、「大学院まで」二五・六%、「短大・高等専門学校・専門学校まで」二二・一%など。

 高二の場合、「大学まで」が三四・六%と最も多く、次いで、「短大・高等専門学校・専門学校まで」が二七・七%。しかし、小五と中二では一%に満たなかった「高校まで」が二二・八%を占めて、三番目となっている。

 「高校まで」と回答した高二に理由を尋ねると、「進学に必要なお金のことが心配だから」が、「まあ当てはまる」二六・六%と「非常に当てはまる」一八・四%を合わせて四五・〇%と半数近くにのぼった。

 高二の保護者に、高校卒業後の進学にかかる資金の準備について質問すると、「奨学金」五三・三%、「貯金」三六・六%、「学資保険」三二・八%、「教育ローン」二二・七%などと回答。「子ども本人のアルバイト」が一六・七%あったほか、一七・六%が「金銭的なめどが立っていない」と回答した。

(道・道教委 2017-04-13付)

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