【解説】交流サイト、子ども被害過去最多

（解説 2017-04-25付）

　昨年一年間にインターネットの「交流サイト」を通じて犯罪被害に遭った十八歳未満の子どもは、一千七百三十六人にのぼり、統計を取り始めた平成二十年以降、最多となったことが警察庁のまとめで分かった。

出会い系サイトを利用して犯罪被害に遭った子どもは四十二人で、前年に比べ五十一人、五四・八％減と過去最少となった。被害の最も多い罪種は児童買春で、二十九人と全体の六九・〇％を占めた。

　一方、ツイッターなどのインターネットの交流サイトを通じて犯罪被害に遭った十八歳未満の子どもは、前年より五・一％、八十四人多い一千七百三十六人と四年連続増加し、過去最多を更新した。被害で最も多かったのは、淫行など青少年保護育成条例違反が六百六十二人で、全体の三八・一％を占め、以下、児童ポルノが五百六十三人、児童買春が四百二十五人など。

　年齢別では十六歳が四百五十人で最も多く、十七歳四百二十人、十五歳三百二十三人、十四歳三百四人となり、十四歳以上の被害が八六・二％を占めた。

　アクセス手段としては、携帯電話を利用した事犯による被害がほぼ九割を占め、そのうち、スマートフォンを利用して被害に遭った子どもは九七・八％の一千五百九人で、調査開始以来、最も多かった。サイト別では、ツイッターでの被害が二百二十人増の四百四十六人と大幅に増加した。

　被害に遭った子どもが相手と会った理由は、金品や性的関係など、「援助交際」関連が四四・〇％を占め、「交友目的」（一七・九％）と「優しかった、相談に乗ってくれた」（一七・七％）が続いた。

　被害に遭った子どものうち、一千四百六十五人を調査したところ、八八・二％が有害サイトをブロックするフィルタリングを利用していなかった。

(解説 2017-04-25付)