標茶高校に「地域活動賞」―土木学会道支部　〝おもてなし〟が高評価　港で外国人観光客に対応

（学校 2017-05-08付）

日本文化体験をサポートする生徒

　標茶高校（三上拓志校長）が土木学会北海道支部の二十八年度支部「地域活動賞」を受賞した。同賞は、道内において土木技術や土木構造物を通じて地域や北海道の発展に貢献したと認められる団体等から選出されるもの。同校は、国際文化教育に熱心に取り組み、外国人観光客へのおもてなし活動に二十七年度から参加している。

　釧路港では、市街地に近接した個所に耐震・旅客船バースが整備され、クルーズ船によって多くの外国人観光客が訪れるようになった。しかし、港湾管理者の釧路市は、岸壁上での外国人へのおもてなしや観光案内等で、外国人に英語で対応できる人手の確保に苦慮していた。

　こうしたことから、国際文化教育に熱心に取り組む同校は、外国クルーズ船受け入れ事業にボランティアスタッフとして参加。生徒らは、岸壁上において英語で道案内をするほか、港湾事業で整備した全天候型緑地において、書道や着物の着付けなどを通じた英語によるおもてなし活動を行った。

　この岸壁や全天候型緑地等での取組は、外国人クルーズ観光客や船会社に好評で、生徒によるおもてなしは、特にシルバー層にとっては心和らぐものとなった。

　また、同校では、この取組を学校教育の一環として行っており、港湾が教育の場としても活用され、土木構造物を通じて地域の発展や貢献に寄与したことが大きく評価された。

　三上校長は「地道な活動が認められたことは生徒の励みになり、つぎへのエネルギーになる」と述べていた。

(学校 2017-05-08付)