CS導入促進に向け道教委 4ブロックで協議会開催 コーディネーター等養成研修も
(道・道教委 2017-05-10付)

 道教委は本年度、コミュニティ・スクール(CS)導入促進に向けて、新たな事業に取り組む。「CS協議会」を道内四ブロックで開催するほか、学校・地域の連携に当たって中心的役割を担う人材を育てる「コーディネーター等養成研修会」を開催。研修の成果をもとに、『コーディネーター養成テキスト』を作成・配布するなど、制度の普及啓発および効果的な運用に向け情報を発信していく。

 地方教育行政の組織・運営に関する法律の改正によって、ことし四月から公立学校へのCSの導入が教育委員会の努力義務となった。

 道教委は昨年度、すべての管内において、CS研修会を開催。文部科学省とも連携して、「地域とともにある学校づくり推進フォーラム」を開催するなど、制度の導入促進に向けた取組を進めている。

◆CS協議会

 本年度は、制度の適切な理解や、CSの効果的な運用、地域との連携・協働体制の確立に役立てることを目的に、CS協議会を開く。

 開催時期は七~十二月。参加対象は、教育委員会職員や教職員、保護者、地域住民、学校運営協議会委員、社会教育関係者、振興局職員、市町村首長部局職員、幼稚園職員など。

 より多くの地域での実践成果を共有するため、道央(空知・石狩・後志)、道北(オホーツク・上川・宗谷・留萌)、道東(釧路・十勝・根室)、道南(日高・胆振・渡島・桧山)の四ブロックで開催。

 各会場では、説明・講話「地域とともにある学校づくりについて」、実践発表「承認された学校運営の基本方針に基づく取組の充実」、部会別協議・熟議「CSの効果的な導入と取組の充実」を行う。

 このうち、講話では、文科省CSマイスターや道CSアドバイザーなどを講師に招き、学校運営協議会の取組や地域との連携体制の構築、効果的な導入などを内容例に挙げている。

 実践発表では、導入の取組や学校運営協議会の取組の具体、地域との連携、協働体制の構築などを取り上げることを想定している。

◆養成研修会

 また、新たに、「学校と地域をつなぐコーディネーター等養成研修会」の開催も計画。専門的な演習や講義によって、CSと地域学校協働活動を推進するコーディネーターの養成や、地域連携を担当する教職員の資質向上を図る。

 CS協議会と同様、道央・道北・道東・道南の四ブロックで開く。 

 参加対象は、CS・地域学校協働本部等のコーディネーターや、コーディネーター志望者、コーディネーターの業務を行う行政職員、地域連携等を担当する教職員。

 講義「これからの学校と地域の連携・協働体制とコーディネーターの役割」、パネルディスカッション「コーディネートの実際」、演習などを行う。さらに、研修の発表内容をもとに、各地での実践をまとめた『コーディネーター養成テキスト』を作成・配布する予定。

◆その他の研修会

 このほか、道教委と道が主催、教育局と振興局保健環境部が主管し、七月と十月に道庁別館、上川合同庁舎、渡島合同庁舎、十勝合同庁舎の四会場で「道地域学校協働活動推進研修会」を開く。

 専門的な演習や講義によって、地域学校協働活動を推進する人材の資質向上を図るとともに、他市町村との情報交流を通して活動の一層の充実を目指す。

 参加対象は、地域学校協働活動、放課後子ども総合プランなど教育支援活動に取り組んでいる人、道家庭教育サポート企業の従業員や家族、教育関係者、教育支援活動に関心のある人など、誰でも参加可能となっている。

 七月の研修会では、教育局社会教育指導班および振興局保健環境部社会福祉課職員が、「地域学校協働活動および放課後児童クラブの方向性」について説明するほか、講義・演習を実施。十月の研修会では、地域学校協働活動に関する説明や、各地域における教育支援活動の実践発表などを行う。

 道教委では、「これらの取組を通し、地域や学校の実情等に応じてCSを積極的に導入し、地域全体で子どもの学びを支える取組を推進していただきたい」と呼びかけている。

(道・道教委 2017-05-10付)

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