授業力向上実践研究推進事業　神居東小など４校を指定　新学習指導要領踏まえ授業改善―旭川市教委

（市町村 2017-05-23付）

　【旭川発】旭川市教委は、「旭川市授業力向上実践研究推進事業」の実践研究校を決定した。小・中学校合わせて四校を指定し、実施期間は二十九年度から二年間。新学習指導要領の内容を踏まえ、各学校の児童生徒の実態に応じた授業改善の研究を進め、教職員の授業力の質の向上を目指して取り組んでいく。

　同事業は、二十五年度にスタート。国の動向を踏まえ、教職員の授業力向上に向けた実践研究を行い、市全体の教育の質の向上を図るもので、本年度から新たに二ヵ年継続研究を行う。

　実践研究校は、神居東小学校、東光小学校、中央中学校、緑が丘中学校の四校。各学校は、新学習指導要領の内容を踏まえ、それぞれの児童生徒の実態に応じて、研究に取り組んでいく。

　神居東小は、国語科を研究教科とし、研究主題「主体的に学び、高まる子の育成～言語活動の充実を視点とした国語科の授業改善」と設定。指導計画や指導内容、単元構成、学習過程などについて研究を進める。

　東光小は、全教科・全領域を対象に、研究主題「自ら考え　進んで表現し　高め合う子どもの育成～見通しや振り返りを重視した問題解決な学習」と設定。子どもたちの持続的な意欲を生み出す「見通す」活動について研究を進めるほか、学びの豊かさを実感するための「振り返り」などを重点的に取り組む。

　中央中は、特別活動・道徳を研究教科に、研究主題「生徒指導の機能を生かした指導の充実～共感的な“学び合い”の構築を目指して」と設定。生徒たちの自己決定に至るまでの思考や判断力を養う授業を重視した授業改善に取り組むほか、自己表現と他者評価を行い、自己肯定感を培うことを図っていく。

　緑が丘中は、全教科・全領域を対象に、研究主題「仲間とともに主体的に学び合い高め合う生徒の育成～学習指導におけるアクティブ・ラーニングの視点を通じて」と設定。生徒たちの学ぶ意欲を高め、課題意識をもたせる授業を展開するよう研究を進めていく。

　また、実践校につき、一人の指導主事を担当させ、定期的に指導、助言を行っていく。

　忠海盛弘主査は、各学校の児童生徒の実態を踏まえ、自校の特色を生かした研究を進めるためにも、「指導主事を積極的に活用してほしい」とし、その上で、「各学校の研究成果を全市内に発信して、より一層、授業力を向上させていければ」と、期待を寄せた。

　同事業では、各実践校が公開研究会を行うことになっており、本年度は神居東小が十一月一日に開催する予定。東光小、中央中、緑が丘中の三校は未定となっている。

(市町村 2017-05-23付)