芦別市の教育行政執行方針―福島教育長説明 学習意欲高める指導を 芦別高の間口維持対策継続(市町村 2017-05-25付)
芦別市教委・福島修史教育長
【岩見沢発】芦別市教委の福島修史教育長は十五日、第四回市議会定例会で二十九年度教育行政執行方針を説明した。「わかる・できる・楽しい授業づくり」を推進し、児童生徒の学習意欲を高める指導方法について工夫改善を図る。また、芦別高校の間口維持・確保に向けて、通学費・検定試験等受験料助成事業や英語指導助手の派遣、学力向上対策事業に対する補助金交付事業を継続する考えを示した。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼学校教育
二十九年度の学校教育推進計画を踏まえ、アクティブ・ラーニングなど、「どのように学ぶか」を大切にした学習指導方法への取組や特別支援教育の充実、さらにはICT機器を活用した指導方法の導入等、新たな教育活動の展開とこれまで積み上げてきた教育実践の充実によって児童生徒の「生きる力」を育むとともに、恵まれた教育環境を生かしながら校種間連携の構築をより強固なものとし、継続的・系統的な学校教育の充実を図っていく。
児童生徒が自ら課題をみつけ、学び、問題を解決するために必要な「学ぶ力」の育成を図るため、学習規律・授業ルールの定着、家庭と連携した家庭学習の一層の習慣化を進めていく。
また、漢字検定、算数・数学検定、英語検定の検定料助成事業を継続して実施することによって、児童生徒のチャレンジ精神を組織的・計画的・継続的に支える学習指導体制の充実を図っていく。
さらに、国の教員加配制度や市費負担の学習サポート教員を活用した個に応じた指導や繰り返し指導の充実を図ることによって、「わかる・できる・楽しい授業づくり」を推進し、学ぶことへの意欲を高める指導方法について工夫改善を図っていく。
特別な教育的支援を必要とする児童生徒の能力、特性に応じた「個別の支援計画」および「個別の指導計画」を整備し、計画的・組織的な教育活動を推進していく。
また、普通学級におけるつまずき感や困り感を有する児童生徒の状況を的確に把握し、各小・中学校に一人ずつ配置する特別支援教育学習支援員によるきめ細かな指導の充実を進め、個に応じた支援体制の強化を図っていく。
小中連携協議会を核としてこれまで積み上げてきた実践をもとに、学びの連続性を取り入れた指導過程の工夫改善を図り、小中一貫教育の推進を図っていく。
また、先進校の実践を学び、研修を深めるとともに、交流授業や乗り入れ授業の実施、小・中学校共通の学習規律・授業ルールの定着など、九年間を見通した組織的、計画的、継続的な取組を着実に推進していく。
生命を大切にする心や、他者を思いやる心など、豊かな心をもつ児童生徒の育成を目指して、自己の生き方についての考えを深めさせ、道徳性を育てる道徳教育を推進していく。
いじめの未然防止・早期発見・早期解消については、教職員が常日ごろから児童生徒の様子を注意深く見守るとともに、学校・家庭・地域・関係機関が連携・協力していじめ根絶に向けた取組を継続して実施していく。
児童生徒の不登校については、学校・家庭・スクールカウンセラー等の関係機関が連携を密にして情報を共有することによって不登校の発生予防や解消に努めることとし、長期的な不登校事案に対しては適応指導教室専任指導員が中心となって学校復帰のための支援を進めていく。
「早寝早起き朝ごはん」運動や「望ましい生活習慣」の定着を図るとともに、各学校における縄跳びやマラソンなど「一校一実践」の取組による体力・運動能力の向上を図っていく。
また、市の保健師を講師として実施する「がん教育」や、関係機関との連携による薬物乱用防止教室の開催など、健康で安全な生活を営む能力の育成に努めていく。
さらに、食に関する正しい知識や望ましい食習慣を身に付けるため、栄養教諭を各学校に派遣して計画的な食育指導を進めるとともに、保健室だよりや給食だよりなどを通じて家庭と連携して食育の充実を図っていく。
芦別高の間口維持・確保に向けた支援策として、通学費および検定試験等受験料助成事業、英語指導助手の派遣、学力向上対策事業に対する補助金交付事業を継続して実施していく。
みどり幼稚園、星槎国際高校、星槎大学、専門学校北日本自動車大学校に対する運営費補助事業を継続して実施するとともに、学資負担者に対する修学奨励金交付事業については、金額を増額した制度の拡充により入学生の確保を支援していく。
▼社会教育
総合的な社会教育推進体制の充実を図るとともに、市民の様々な学習意欲を的確に把握しながら、質の高い学習機会の提供と、市民団体やサークルなどの自主的な活動に対して積極的な支援を行うなど、心豊かで活力ある社会教育の充実に向けた取組を進めていく。
(市町村 2017-05-25付)
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