【解説】大卒就職率、過去最高９７・６％

（解説 2017-05-24付）

　この春卒業した大学生の就職率（四月一日時点）は前年度同期を〇・三ポイント上回る九七・六％と、六年連続で上昇したことが、厚生労働省と文部科学省の共同調査で分かった。調査を開始した平成九年三月卒業者以来、二年連続で過去最高を更新した。厚労省は「景気回復に伴い、企業の採用意欲が高まっている」とみている。

　設置者や地域などを考慮し、全国から国立大学二十一校、公立大学三校、私立大学三十八校、短期大学二十校、高等専門学校十校、専修学校二十校の計百十二校を抽出。六千二百五十人を調査した。

　四月一日時点の就職率をみると、大学が〇・三ポイント増の九七・六％、短大が〇・四ポイント減の九七・〇％、高専が同率の一〇〇・〇％、専修学校が〇・九ポイント増の九六・一％となった。

　大学生では、国公立大が〇・二ポイント増の九七・三％、私立大が〇・三ポイント増の九七・七％。男女別にみると、男子が〇・二ポイント増の九六・九％、女子が〇・四ポイント増の九八・四％と、女子が五年連続して男子を上回った。文理別状況では、文系が〇・二ポイント増の九七・三％、理系が〇・五ポイント増の九八・七％。大卒で就職を希望した学生の割合は〇・七ポイント増の七四・七％と過去最高だった。

　地域別では、関東が〇・九ポイント増の九八・八％で最も高く、九州が一・三ポイント増の九七・六％、中部が〇・九ポイント減の九七・四％、近畿が〇・三ポイント増の九七・一％、北海道・東北が〇・三ポイント減の九六・五％、中国・四国が一・二ポイント減の九五・五％と続いた。

　未就職のまま卒業した人に対して、引き続き、大学等と新卒応援ハローワークが連携し継続した支援に努めていく方針。

(解説 2017-05-24付)