第５回道教育推進会議高校専門部会　新たな指針作成へ意見交換　職業学科設置校などを議題に

（道・道教委 2017-06-16付）

高校教育の新しい指針作成に向け、審議が進んだ

　第五回道教育推進会議高校専門部会が十四日、道庁別館で開かれた。これまでの審議内容を振り返ったほか、職業学科を設置する高校の状況、高校配置の考えに関して審議。高校教育の新しい指針作成に向け、意見を交換した。

　議事では「活力と魅力ある高校づくり」「経済社会の発展に寄与する人材を育む高校づくり」「地域と繋がる高校づくり」にかかわるこれまでの審議の概要を振り返った。

　続いて、事務局が「家庭・看護・福祉科」「工業科」「商業科」「農業科」「水産科」を設置する高校の設置状況、主な学習内容、特色ある学習内容に関して説明。

　審議では、「農業科」に関して、学校と地域がさらに結びつくことで、地域ブランドが確立する可能性が指摘され「教育のみならず、産業、地域の視点を踏まえ、農業高校の在り方を慎重に議論すべき」との意見や、専門家を交えた意見交換の場を求める声が挙がった。

　「水産科」に関しては「今後の漁業を考えると、より先進的な技術を学べる学校が必要」「自治体ごとではなく、複数の自治体で地域の産業の在り方を考え、人材育成の支援への考えを共有すべき」との意見が出た。

　「工業科」に関しては、地方の主な中核的都市における配置が続く一方、一定の学級を維持するのが困難な状況にあること、地域の実情に応じて維持する必要性が述べられた。

　また、地域キャンパス校に関しては「地域住民に〝分校〟という意識がある。ネーミングを工夫したほうがよいのでは」「遠隔授業システムにはさらなる技術の進歩が期待され、機械の選定も必要」との声が挙がり「地域の魅力づくりには十、二十年スパンの長期的な視点も必要。高校をなくせば地域活性の可能性は失われる」などの意見を交わした。

　今後、これまでの審議内容をもとに高校教育の新しい指針づくりの作成に向けて準備を進め、次回七月の会議で報告する見通し。

(道・道教委 2017-06-16付)