札幌市　方針検討委が初会合　歴史的資産活用へ協議　学校資料室の蔵書等調査を提案

（市町村 2017-06-20付）

　札幌市市民文化局は十二日、市役所本庁舎で第一回仮称・歴史的資産保存活用推進方針検討委員会を開いた。札幌市に存在する歴史的資産の保存や活用を目指す、仮称・札幌市歴史的資産保存活用推進方針の策定のため、委員が意見交換を行った。

　同事業では、文化財の指定・登録の有無にかかわらず歴史・文化的価値が高く、良好な状態で継承していく必要があるものを「歴史的資産」と設定。札幌市に存在する歴史的資産について、その多くが把握できない状況にあることから、有効に活用し保存していくための方針を策定することとしている。

　方針策定に当たり、広く有識者および市民の意見を聴くために検討委員会を設置。委員は大学教授や公募によって選任された市民などで構成されている。

　委員会では、事務局が方針の趣旨やこれまでの調査概要などを説明したあと、意見交換を実施した。

　北海道大学名誉教授の角幸博委員長は、統廃合によって、小学校に保存されている資料などが所在不明になる可能性を提示。「学校史なども大切な資料」と述べ、小学校の資料室の蔵書等を、本年度実施する歴史資料の補足調査対象に位置付けることを提案した。

(市町村 2017-06-20付)