旭川市教委が授業力向上研修会初開催 改善につながる取組を 研究授業の参観や協議行う(市町村 2017-06-19付)
永山南中では、数学の研究授業を公開した
【旭川発】旭川市教委は、授業力向上プロジェクトチームの新たな取組の一環として五月下旬、旭川市立大有小学校(馬場信明校長)と旭川市立永山南中学校(古川慎一校長)を会場に、第一回授業力向上研修会を開いた。旭川市内の小・中学校教員約六十人が参加。研究授業の参観や研究協議を通じて、教員一人ひとりの授業力向上を図るとともに、各学校の授業改善につなげるため研鑚を深めた。
同チームは、市内の小・中学校の教員や市教委職員で構成され、「国語チーム」「算数・数学チーム」「学習習慣・生活習慣改善チーム」「道徳科チーム」「外国語チーム」に分かれて活動している。
研修会は、同チームの取組の一つとして、本年度から新たに実施したもの。参加対象の教員一人ひとりの授業力の向上を図るとともに、子どもたちの実態に即した指導方法や授業改善などの一助とすることが目的。年間三回の実施を予定しており、今回は、その一回目。
この日、午前の部と午後の部に分けて実施。午前の部では大有小で国語に関する研究授業を行い、午後の部では、永山南中を会場に数学に関する研究授業を公開した。
うち、永山南中の研究授業では、三年二組の数学A「式の展開と因数分解」(谷地元直樹教諭、生徒三八人)を行った。本時は、因数分解において、乗法公式が利用できることを生徒たちに理解させることを目標とした。
谷地元教諭は導入で、一部を「〇」と「△」に置き換えた数式を板書し、「〇と△に何が当てはまるのか考えてみよう」と問題提起した。生徒たちは、前時まで習った因数分解を踏まえ、「〇は六で、△は二」などと回答した。
また、谷地元教諭は「どのように考えて、この答えをみつけたの」と発問。生徒たちは「〇と△のかけ算の答えが十二になるものを探した」「〇と△を足して八になるものを探した」などと答えた。
その上で、谷地元教諭は、積と和からできる、それぞれの組み合わせをいくつか書き出したあと、積の方が組み合わせる数が少ないことを説明。「積を使うことで、〇と△の組み合わせを簡単に、早くみつけられる」と述べ、式を展開する際に、乗法公式を利用することを理解させた。
授業後に行われた研究協議では、研究授業の内容をを踏まえ、授業改善に向けた協議を行った。
参加者からは「子どもたちの思考を途切れさせない授業展開や発問の仕方がよかった」などの感想が上がった。今後、子どもたちに連続性のある深い学びをもたらす授業改善につなげるよう研究することを申し合わせた。
(市町村 2017-06-19付)
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