豊頃町の29年度教育行政執行方針―菅原教育長説明 小中連携教育を推進 特別支援教育支援員2人配置(市町村 2017-06-16付)
豊頃町教委・菅原裕一教育長
【帯広発】豊頃町教委の菅原裕一教育長は十二日、第二回町議会定例会で二十九年度教育行政執行方針を説明した。特別支援教育について「二人の特別支援教育支援員を配置し、生活や学習上の困難を改善・克服するための指導を行っていく」と表明。また、義務教育九年間の教育課程に位置付けられている「報徳のおしえ」を基盤に、系統的で一貫性のある小・中学校連携教育を推進していく考えを示した。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼学力向上、豊かな心と健やかな体の育成
各学校においては、調査結果をもとに今後も学習規律の定着と基礎的・基本的な学習内容の確実な習得に努めるとともに、ICTを活用した学習や、課題を解決するための思考力、判断力、表現力に加え、学びを生かそうとする態度を身に付ける学習を取り入れるほか、学校改善プランによって学習指導方法や授業の工夫改善を図り、町教育研究所が作成した『家庭学習の手引き』などを活用し、家庭と連携を図りながら生活習慣の改善と家庭学習の習慣化に取り組んでいく。
「子ども報徳訓」の実践・充実に努めるとともに、郷土に対する誇りと愛着心を育む郷土学習や職業体験、ボランティア活動を通して様々な人たちとふれ合い、互いに支え合いながら、自らの生き方を主体的に考えることができる力を育む活動を推進していく。
多様化等が進む特別支援教育については、児童生徒一人ひとりの教育的ニーズに応じた指導や支援の充実を図るため、学級担任のほか全教職員で支援する体制をつくり、さらに二人の特別支援教育支援員を配置し、個別の教育支援計画によって、生活や学習上の困難を改善または克服するための指導を行っていく。
また、教員の指導力向上のため、専門研修等を受講するなど、児童生徒一人ひとりの発達状況に応じた指導・支援の充実を図っていく。
▼地域に開かれた信頼される学校づくりの推進
学校が、家庭や地域社会と連携・協力し合うことで、子どもたちの育成環境や地域コミュニティ活動の充実が図られることから、各学校では、地域公開参観日や学校だより、ブログ等を活用した情報発信等によって、学校行事への住民参加を促進するとともに、教職員や児童生徒が地域行事に参加することで、学校への関心・理解を深めていただくなど、さらに地域に開かれた学校となるよう取り組んでいく。
▼健全育成、安全教育の推進
多様化・高度化した情報通信社会において、パソコンやスマートフォンを利用した誹謗・中傷の書き込みなど、児童生徒が事件、トラブルにかかわる事案が多発していることから、学校、家庭が連携して情報モラルに対する意識の向上を図っていく。
また、各学校で策定した「いじめ防止基本方針」の定着を図り、いじめや不登校の未然防止、早期発見、早期解消に取り組むとともに、危険ドラッグ等の薬物乱用防止や性に関する指導を行っていく。
▼小・中学校連携教育の推進
小学校から中学校への円滑な接続と、義務教育九年間の教育課程に位置付けられている「報徳のおしえ」を基盤に、系統的で一貫性のある連携教育を推進していく。
また、町内小・中学校合同行事等による児童生徒の交流や、小・中学校教諭の相互派遣、授業公開や研究協議による教職員の共通理解など、小・中学校連携教育の一層の推進を図っていく。
(市町村 2017-06-16付)
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