研究開発事業「子どもの体力向上」―札幌市教委　北の沢小など４校指定　指導の改善サイクル確立

（市町村 2017-06-15付）

　札幌市教委は、本年度の研究開発事業「子どもの体力向上」の研究推進校を決定した。研究推進校として北の沢小学校、白楊小学校、中央中学校、陵北中学校の四校を指定。各小・中学校が作成した「健やかな身体」育成プログラムについて、指導方法の改善や小・中学校九年間を見通した取組など、健やかな身体の育成に向けた検証改善サイクルの確立に関する研究を行っていく。

　昨年度までの全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果で札幌市の子どもは「運動が好き」「体育の授業は楽しい」など、運動やスポーツを肯定的にとらえる意識に高まりがみられ、市教委では「ほとんど運動しない子どもの減少」「実技調査結果の改善傾向」につながっていると分析している。

　しかし、実技調査では、依然として多くの種目が全国平均を下回る傾向にあるほか、全国平均との差が大きい敏捷性や持久力の向上、体力・運動能力向上の基盤となる健康三原則（運動・食事・睡眠）への意識の向上が課題となっている。

　このような状況を踏まえ、市教委では昨年度にさっぽろっ子「健やかな身体」の育成プランに新たに位置付けた、小・中学校における「健やかな身体」育成プログラムの実行と検証、改善にかかる実践研究を推進することとした。

　研究推進校に小・中学校合わせて四校を指定。「課題探究的な学習の充実」「小中一貫教育」を研究の視点に、健やかな身体の育成に向けた検証改善サイクルの確立に関する研究を行う。

　また、研究推進会議を実施し、各校の実践内容を交流するほか「望ましい運動・生活習慣づくりに向けた、子どもの主体的な取組を促す指導の在り方」「小・中学校が連携した健やかな身体の育成にかかる取組の在り方」などをテーマに協議を行う。

(市町村 2017-06-15付)