豊富町豊富中で稚内開建出前講座 サロベツ湿原の大切さ学ぶ 酪農業とのかかわりも理解
(学校 2017-06-26付)

豊富中稚内開建出前講座
地元にある貴重な自然とその保護に向けた取組について学んだ

 【稚内発】豊富町立豊富中学校(大谷智昭校長)は二十一日、開発局稚内開発建設部(=稚内開建)の出前講座・施設見学会に参加した。生徒たちは、環境に関する講座を通し、身近に存在する雄大な自然の魅力をあらためて感じるとともに、農業と湿原を守るための取組などについて理解を深めた。

 同校は、二十七年三月に稚内開建との間で協定を締結。地域の将来を担う生徒たちに、地域の農業や自然環境に関する知識を習得してもらうため、出前講座や見学会などを行っている。

 この日は、環境省稚内自然保護官事務所とNPO法人サロベツ・エコ・ネットワークの協力を得て、講座を実施。一年生の生徒三十六人が参加した。

 はじめに、豊富町のサロベツ湿原センターで、自然保護官事務所の青山留美子アクティブ・レンジャーが「利尻礼文サロベツ国立公園の自然環境」と題して説明。豊富町を中心に広がるサロベツ湿原について、六千年もの年月をかけてできた世界的にも貴重な場所であることや、その湿原面積が年々減少し、酪農と共生した保全の取組を進めていることを紹介した。

 続いて、稚内開建の駒形雄樹農業開発専門官が「サロベツの地域農業と自然再生事業の取組」について説明。国営総合農地防災サロベツ地区の事業を説明しながら、町の基幹産業の酪農業について解説した。また、湿原の保全と農業の共生に向けて沈砂池や緩衝帯を設けるなど、環境に配慮しながら事業を進めていることも説いた。

 このあと生徒たちは、実際に湿原センター自然観察路に生えている貴重な植物や、地区内にある落合緩衝帯を見学。落合緩衝帯では稚内開建稚内農業事務所の角野豊計画係長が「緩衝帯を設けることで、湿原の地下水位を高く保ちながら、一方で農地の地下水位を下げることができる」と説明した。

 生徒たちは、地域の豊かな自然をあらためて実感するとともに、町が誇る酪農業の発展と貴重な湿原を守るための取組などについて理解を深めた。

(学校 2017-06-26付)

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